Audi(アウディ)/アウディの車種情報・試乗レビュー

欲張り「アウディQ7」の魅力とは(2ページ目)

ライバルがひしめく高級SUV。4月に追加されたアウディQ7のV6モデルは従来のV8モデルの1000万円級から、250万円ほど安い。しかし、価格から感じられる以上のマイナス面は少なく、魅力的なモデルに仕上がっている。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

3列目は非常用として

2列目席
大柄な人でもきちんと座れるシートサイズ、足もとや頭上スペースを有する特等席の2列目席
大柄なシートは、日本のミニバンあたりと比べると3列目席でもその印象は変わらない。アレンジ性よりもきちんと座らせるシートであり、全席に3点式シートベルトを備えるなど安全性重視の姿勢は不変だ。2列目席は定員まで座ると3人掛けだが、中央は非常用レベルで、チャイルドシートを左右どちらかに装着してしまうと快適とは言い難くなってしまう。普段は4名まで、イザというときに3列目席を床から引っ張り出して座るのが一般的な使い方だ。

欲張り高級SUVが欲しいなら


3列目席
オプションの3列目席は床下に格納できる。3列目を引っ張り出すには大きくて重いトノカバーを外し、しかもその置き場が荷室、実質車内にもないというのが欠点
3列目は、シート自体は日本車では考えられないほど大きめで厚みものあるだが、170cmの乗員でも頭上はすれすれ、膝前も窮屈だ。170cm程度の身長なら30分から小1時間程度なら座れるので、3列目も非常用に欲しいというユーザーに、オプションという選択をしたのは正解だろう。BMWのX5やボルボのXC90などがあるにせよ3列対応のSUVは小数派だ。3列席ミニバンでは飽き足らない、あるいはプレミアム系SUVが欲しいけど7人乗りも必要というユーザーには貴重な存在といえる。

価格は個人の問題だがコストパフォーマンスとしては悪くはない。扱い上の問題はその巨体を置く場所はもちろん、細街路などの街中でも操れるかどうか。パワー的にもV8モデルと比較しなければ不満はないし、アウディらしいSUVに仕上がっている。都内などの都心部ではいまや台数が増えすぎた感のあるBMW・X5や、メルセデス・ベンツMクラス、ポルシェ・カイエン、レンジローバーあたりと比べても「あ、同じクルマだ」と思われるシーンはまだ少ないのも、アウディ好きの琴線に触れるかもしれない。

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