
そのせいか、デザインも室内機能も、よく言えば機能的だが、商用車的な印象がつきまとう。
多分、モビリオを考えているドライバーにとって、1BOXミニ発展型小型ワゴンは比べるべき対象ではない、くらいのことを考えているかもしれない。それはイメージをベースとした偏見かもしれないが、そういった思いを懐くのは心情的に理解できる。

もうひとつモビリオが新しいタイプのコンパクトカーとなるために、必要な要素が走りである。
モビリオは空前のヒット作となったフィットのプラットフォームをベースに開発。ハードウェア面の特徴はセンターレイアウトの燃料タンクであり、位相差点火方式を採用したi-DSIエンジンとCVTなどになる。排気量は1.5lに拡大されているが、内容的にはフィットをそのまま継承している。

なお、FF車の価格は138.9~159.9万円となっている。ちなみにストリーム1.7l車が158.8~179.8万円、ステップワゴンのFF車が185.8~229.8万円。うまく揃っているものだ、と感心してしまうが、性能やユーティリティのアドバンテージを考えると悩ましい価格設定でもある。どう売れていくかも含めて、興味の尽きないクルマである。