ミニバンのカタログを見ると、よく後席シートを畳んで自転車を積んでいる写真が載っている。今の流行りというか一般性が高いといか、大抵の場合はマウンテンバイクのようである。マウンテンバイクやロードスポーツなどの気の利いたスポーツサイクルは前輪のやサドルポストの固定にクイックレリースを採用しているので、ミニバンやワゴンに搭載する時には、パチパチと前輪やサドルを外して積みやすい、というわけである。
とはいうものの、実際に積んだことのある人なら分かるが、自転車を積むのはけっこう骨が折れる。「レジャーに出かける時には便利だよね」と思っていても積み降ろしの苦労やそのために必要とするスペースの面倒で、一回使うと次はない、ということもよくある話。そこで登場するのが折り畳み自転車である。以前は高かったが、最近では2万円台でもけっこうなモノか買えるようになった。これを使わない手はない。
で、今回のリポートはホンダが販売している折り畳み式の電動アシスト自転車「ラクーンコンポ」である。
10万円を超える価格では一般的とは言い難いが、コンパクトセダンのトランクにもすっぽり収まるし、電動アシスト付きなので、坂道が多いところでも楽々走れる。これを荷室に積んでいけば、駐車場がちょっと離れた所にあっても全然苦にならない。レジャーの現場での連絡やお使い用には、すこぶる便利。バイクのように免許が要らないから、子供からお年寄りまで使える。一度味わうと、次からはナシでは要られないという優れモノ。
ちなみに、掲載写真は私が所有しているラクーンコンポ。かなりオプションを装着した状態。買い物など日常の所持やらレジャーやら、はたまたクルマを定期点検に出す時のサービス工場との往復などなど。随分と頑張ってもらっています。いやー、ホントに便利至極。
ともあれ、登場したのは随分と前であり、何で今さらという人もいるだろう。実は、このラクーンコンポもステップワゴンと併せてモデルチェンジっしたのだ。新型ではステップワゴンとの共同開発となり、専用のキャリアなどにより、非常にコンパクトにステップワゴンの荷室に納められる。名前もちょっと変わって「ラクーン・ステップコンポ」となっている。
以前からホンダのミニバン系開発陣には「ラクーンコンポというレジャーのお供に強い味方があるのに、もっと活用しない手はない。それってミニバンと2輪を造っているホンダならではの特徴でもあるし。」というようなことを言っていたのだが、それがついに実現したのだ。もっとも、先代のラクーンコンポオーナーとしては、けっこう悔しいのだが。
詳細についてはそのうちリポートするが、新型ステップワゴンを狙っているドライバーは、クルマだけを見ないでラクーン・ステップコンポも一緒に考えてみることを勧める。ステップワゴンと組み合わせれば、価格以上の価値が生まれるのは間違いない。
ラクーン・ステップコンポ HP
http://www.honda.co.jp/motor-lineup/stepcompo/index.html
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