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フェラーリの聖地、マラネロを訪ねて(2ページ目)

「フェラーリを感じるイタリアの旅」その第2弾はフェラーリの聖地、マラネロの訪問記をお届けします。街全体がフェラーリ一色の街の風景やフェラーリのミュージアムなどもレポートします。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

マラネロとフェラーリの歴史

マラネロの街を紹介する前に、フェラーリとマラネロの関係を記しておきたい。

「ギャレリア・フェラーリ」に展示されている創始者エンツォ・フェラーリの写真。
フェラーリの創始者であるエンツォ・フェラーリ(1898-1988)はモデナの出身で、第2次世界大戦前にはアルファロメオのレーシングドライバーとして活躍した。しかし、レーサーとしてはエース格になるには至らず、モデナでアルファロメオのディーラーを営むようになる。やがてアルファロメオのセミワークスチーム「スクーデリア・フェラーリ」を結成し、レーシングチームのオーナーとして活動。アルファロメオからの独立後に本拠地をマラネロに移したのが1943年のことだ。

「フェラーリ」は今でこそ地球を代表するスーパーカーメーカーとして有名であるが、同社の活動は元々はレーシングチームであり、アルファロメオから独立してもなおレースを続けるためにスポーツカーを製造して活動資金を捻出しはじめたことに由来する。今年、F1参戦60年を迎えたフェラーリだが、F1初参戦の1950年はマラネロに工場を建てて僅かに7年という時期で、しかも敗戦国の一介のプライベートチームでありながら、既存の自動車メーカーに戦いを挑んでいったのである。エンツォ・フェラーリのバイタリティはいかほどのものであったか、想像して余りある。
そんなことも考えながらマラネロの街を歩いてみよう。

フェラーリ本社工場は記念撮影スポット

マラネロはフェラーリ一色の街である。フェラーリ関連のスポットは全てフェラーリ本社の近辺に集中しており、全て歩いていける範囲にあるのでレンタカーを借りる必要はない。
フェラーリ本社前

まず訪れたいのが定番の記念撮影スポットとも言える「フェラーリ本社」の工場前だ。もちろん中には許可が無ければ入場できないが、フェラーリの服を着た社員たちが行きかうのでフェラーリファンやF1ファンは早くもテンションがあがってしまうことだろう。

フェラーリ本社の向いには工場を訪問するゲストなども宿泊するホテル「プラネットホテル」があり、その1階にはフェラーリ関連の公式グッズショップ「フェラーリストア」がある。ここでお土産をゆっくりと物色するのもいいが、実はマラネロにはいくつかのフェラーリ関連のグッズやレース関連のモデルカーを販売するショップが存在するので、値段と買いたいものを検討しながら見て周ろう。ちなみに「フェラーリストア」はミラノ市内の中心部にもあり、ミラノ店の方が品揃えが良い。まぁマラネロで買ったというのが何よりの価値になるのは事実だが・・・
プラネットホテルの1階はフェラーリストア

ちなみにグッズショップの一つ「ウォームアップ」にはマラネロの街をフェラーリのロードカーで走らせてくれるテストドライブ・アトラクションもある。フェラーリを所有することなど難しい庶民にとっては気軽にフェラーリを体験できるチャンスなので是非とも利用したいところだ。

次のページでは「フェラーリ博物館」をご紹介します。
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