世界に誇るカジノリゾートで開催されるグランプリ

今、最も注目されているアジアシティといえば「マカオ(澳門)」である。ポルトガルの植民地として中国本土とは異なる文化の中で発展してきたこの街はユネスコ世界遺産に登録され、世界中から観光客を集めている。また、「東洋のモナコ」「東洋のラスベガス」と称されるカジノリゾートとしても有名で、2006年には米国のラスベガスを抜いて世界一の売り上げを誇るカジノの街になった。

リゾート地としては日本人に馴染みの薄かったマカオだが、最近は外資系カジノホテルの進出で全体的にサービスが向上し、今や日本からの直行便もデイリーで飛んでいるほどに人気を集めている。

カジノと世界遺産の街として有名なマカオは「東洋のモータースポーツの聖地」としても知られている。以前、All About「モータースポーツ」でもご紹介した公道レース「マカオグランプリ」が開催されることでも有名だ。
マカオの市街地コースで開催されるマカオグランプリ

多くのスターを輩出した国際F3レース

グランプリと言ってもF1が開催されるわけではない。マカオで最も有名なのは世界中のF3のトップランカーが集められる国際的なF3レースである。

駆け引きが重要なハイスピード区間とテクニカルコースで構成されるマカオの市街地コースは壁際ギリギリを走っていくスリリングなレースだ。このレースで勝利するためには繊細なコントロール技術が求められ、本当に「速い」ドライバーがこのレースをキッカケに名声を獲得し、F1への階段を駆け上がっていくことでも知られている。

国際F3レースの過去の歴史を振り返ってみても、アイルトン・セナ(83年優勝)、ミハエル・シューマッハ(90年優勝)、デビッド・クルサード(91年優勝)、ラルフ・シューマッハ(95年優勝)などF1デビュー後すぐにトップチームに所属し、その後F1を代表するドライバーになったドライバーが多い。
トヨタF1チームのリザーブドライバーで来シーズン以降のF1デビューが期待されている小林可夢偉は2006年にポールポジションを獲得した。現役F1ドライバーでもルイス・ハミルトン、ニコ・ロズベルグ、ロバート・クビカ、セバスチャン・ベッテルら多くのドライバーがこのマカオGP出走の経験をもつ

未来のF1スターを探すレースとしてモータースポーツの重要なイベントとして位置づけられる「マカオグランプリ」。その歴史と伝統が紹介された『マカオグランプリ博物館』はマカオを訪れるモータースポーツファンは是非とも見ておきたい素晴らしい博物館なのだ。今回はその館内を一部ご紹介していこう。