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国産の新フォーミュラF20が走った!(3ページ目)

個性的なフォルムを持った小型レーシングカー3車種が鈴鹿・南コースを試走した!今回は日本自動車レース工業会が提唱する新カテゴリー「FORMULA 20」の走行をレポートする。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

デザイナー由良氏の遊び心あふれた近未来マシン

F20のマシンをチェックしていこう。
まずはムーンクラフトF20だ。かつては富士GCや全日本F3000などのマシンに独自の考えでオリジナルカウルを作成し、SUPER GTのGT300クラスを席巻中のスポーツカー「紫電」をデザインした日本を代表するレーシングカーデザイナー由良拓也氏が手掛けたマシンである。
ムーンクラフトF20

前からみると近未来フォーミュラカー、横からみるとスポーツカーにも見えるこのマシンは3車種のマシンの中で最も奇抜なデザインだ。タイヤを覆うカウル、かつてのCカーを思い出させるタイヤカバー、波打ったウイングの形状など面白い部分が目白押しのマシンだ。現代のF1マシンのように24時間風洞で風を当てて決めたデザインではなく、由良氏の長年のノウハウやアイディアがたっぷり詰まったマシンである。奇抜さの中にかっこよさ、個性も加わった面白いデザインのレーシングカーだ。勝つためだけに風洞で風を当ててデザインされたマシンならこんなデザインは出てこないだろう。F20が掲げる自由な発想を具現化したマシンデザインである。
ムーンクラフトF20はフォーミュラカー然としながらもタイヤを覆ったパーツが目を引く。アニメの世界に登場していた近未来レーシングカーを彷彿とさせるデザインだ。

オーソドックスなフォーミュラマシン、TOKYO R&D F20

FJ1600、スーパーFJなどのシャシーを製造する名門コンストラクター「TOKYO R&D」のマシンは3車種の中では最もオーソドックスなフォーミュラカーだ。特徴はインディカーのような斜め下を向いた小さなフロントウイング。そして、若干中央が窪み、コクピット横から後方への整流を考えたと思われるフロントノーズのデザインだ。
SUPER GTのGT300ではVemacを開発し走らせるTOKYO R&Dだけに今後マシンをどのようにモディファイし、面白いアイディアを盛り込んだマシンを登場させるか期待が膨らむ。

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