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国産の新フォーミュラF20が走った!(2ページ目)

個性的なフォルムを持った小型レーシングカー3車種が鈴鹿・南コースを試走した!今回は日本自動車レース工業会が提唱する新カテゴリー「FORMULA 20」の走行をレポートする。

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

規定は20mmのリストリクター装着のみで、自由度高し!

日本自動車レース工業会が提唱する「F20」はすでに登場した3車種を見ても分かるとおり、レーシングカー作りは基本的に「何でもあり」だ。共通しているのは「F20」の名称の由来にもなっている、20mmのエアリストリクター径の大きさだけである。あとはエンジンも自由(ターボ装着も可能)、外形寸法の範囲内ならボディカウルの形も自由であり、レーシングカー作りの自由な発想を制限しないレギュレーションになっている。「ものづくり」という観点からもこのような自由度の高いレギュレーションは非常に興味深い。
カウルを外した童夢のF20プロトタイプ。JIMA指定のカーボンモノコックを使用する規制はあるものの自由度は非常に高い。速さよりも形で楽しませてくれるクルマが走っていてもいいと思う。

自由度が高い分、これがトップカテゴリーのマシンともなると開発費用は天井知らずで上昇していくことになる。そのため、「F20」はホビーとしても楽しめる入門カテゴリーとしての位置づけがなされている。20mmという小さいリストリクター径に適したエンジンの排気量は800cc~1500ccくらいになると思われる。今回走行した3車種のマシンにはTODAレーシングのスーパーFJ用1.5リッターエンジンが暫定的に搭載されているが、先日トヨタ系のトップチームであるTOM'SからF20用のオリジナルエンジンの完成が発表された。TOM'SのエンジンはトヨタIQなどに使用されている1リッターのエンジンがベースになっている。
今後どんなエンジンが登場するか?日本レース産業の火を消さないためにも関係者の努力が期待される。日本自動車レース工業会には戸田レーシング、東名パワードの他、かつて全日本F3000でコスワースの名チューナーとして名を馳せたケン・マツウラを名を連ねている。


次のページでは鈴鹿を走った3車種を紹介する。


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