今、注目の若手MotoGPライダーは？(2ページ目)

強烈なインパクトでライバルを圧倒する新人！

今年の日本グランプリでぜひ観ておきたいのは何といってもホルヘ・ロレンゾの走りだろう。２年連続250ccクラスの世界王者を手土産にヤマハワークスチームからMotoGPクラスにデビューした21歳のスペイン人だ。

FIATヤマハチームから参戦するホルヘ・ロレンゾ。 【写真提供：ヤマハ発動機】

デビューレースのカタールGPではいきなりポールポジションを獲得し、レースでも２位表彰台を獲得するという衝撃のデビューレースを見せたロレンゾはその後も開幕３戦連続ポール獲得やデビュー３戦目での初優勝など次々と信じられない勢いで記録を更新していった。

しかし、その一方でロレンゾはアグレッシブすぎて転倒も多い。かなり危険な転倒シーンも何度か見られ、怪我などでシーズン中盤からはうまく波に乗れていない。また、ロレンゾはバイクを降りてもアグレッシブだ。パドックでは大胆かつ挑発的な発言を繰り返しライバルを威嚇したりするなど、コース外でのパフォーマンス面でも注目を浴びている。

中国GPでのホルヘ・ロレンゾの走り。この時は足を骨折していた。 【写真：辻野ヒロシ】

「猪突猛進」で「大胆不敵」な新人ライダー、ロレンゾ。久しぶりに個性あふれるライダーが登場したという印象だ。さらにロレンゾは精神面の強さも大きな魅力だ。骨折もお構いなしでレースに出場するし、そういう時は最善の結果を出せるように計算して走れるクレバーな一面もあるのだ。彼は「チャンピオンの器」だと感じる。

スペインGPでチームメイトのロッシと共に表彰台に登ったロレンゾ（右）。スポンサーであるチュッパチャップスを咥えている。彼のヘルメットはチュッパチャップス風のデザインだ。 【写真：辻野ヒロシ】

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