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今年はドラマとバトルが満載のスーパー耐久(2ページ目)

市販車ベースのレーシングカーで戦う耐久レース『スーパー耐久』の前半戦を振り返ります。最後まで目が離せないトップ争いや有力チームに突如降りかかるトラブルなど、今年は面白いレースが多い!

辻野 ヒロシ

執筆者:辻野 ヒロシ

モータースポーツガイド

進化を続けるランサー・エボXと旧型ランサーの戦い

スポットで旧型インプレッサが参戦することもあるが、事実上、今年のST2クラスは登場したばかりの新型ランサー・エボリューションXと旧型ランサー・エボリューションIXの戦いとなっている。

今年フル参戦を果たしたエボXは2台。三菱のセミワークスとも言える「オーリンズ・レーシング(中谷組)」と「エンドレススポーツ(峰尾組)」の2台だ。開幕戦の時点では重量が重く、初期トラブルに悩まされながらのレースを強いられたエボXは徐々にそのポテンシャルをあげつつある。
今年からエボXを使用するオーリンズレーシング
【写真:辻野ヒロシ】

しかし、大本命の「オーリンズランサー」はトラブル続きで思わぬ苦戦を強いられている。何とか全戦完走してポイントを稼ぎシリーズランキングトップにつけているものの、同チームに例年のような楽勝ムードは全くない。この現状のままではデビューイヤーでのチャンピオン獲得は相当険しい道のりだ。もうマシントラブルによる後退は許されない。

エボXの不振は今年のレース内容が面白くなっている要因の一つだが、そんな新型エボXとバトルを展開している旧型エボIXの健闘ぶりも忘れてはならない。昨年までは自滅したりちゃんとした作戦が取れていなかったりで、少し情けないレースをしていたチームが今年は速さではもちろん、チーム力もパワーアップし、シリーズを盛り上げてくれている。
シンリョウレーシンチームのエボIX。開幕戦から3戦連続ポールを獲得したものの不運なレースが続いてランキング5位に甘んじている。
【写真:辻野ヒロシ】
なかでもよく頑張っているのが、今年から自社メンテナンスでマシンを走らせることになった37号車「シーケンシャル(和田組)」だ。開幕戦の優勝はラッキーだったと言えるが、十勝24時間レースでは砂子塾長(砂子智彦)を助っ人として起用し、2位に4周もの差をつけて堂々の優勝を飾ったのだ。シーケンシャルチームは大阪にあるチューニングショップのレーシングチームで、参戦4年目で十勝24時間を制すこととなった。
ランキング2位につけるシーケンシャルのエボIX
【写真:辻野ヒロシ】


【ST2クラス】ランキングトップ5(2008年第4戦終了時点)
1. #11 オーリンズレーシング(中谷組) 63ポイント
2. #37 シーケンシャル(和田組) 62ポイント
3. #13 ENDLESS SPORT(峰尾組) 56ポイント
4. #30 いとうレディースケアクリニック(伊藤組)41ポイント
5. #6 シンリョウレーシング(富枡組)40ポイント

マシンは同じでも個性豊かなチームが顔を揃えるST2クラス。シリーズランキング上位のポイントは接近しているので、残り3戦は落とせない、気が抜けない、負けられない、の大バトルが見られそうだ。

次のページでは激戦続きのST3クラスをピックアップします!
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