どちらも愛せる「二重人格」
4080mmという短い全長ながらも、フロントピラーをより後方に配置することで、存在感あるノーズを実現した。サイドに施された、後方へと向かう2本のキャラクターラインがスピード感を表現する |
さらに絶対的な動力性能も、いろんな意味でちょうどいい。「速さ」イコール「気晴らし」である。本来なら不要な「お酒」みたいなもの。足りなければ満足感薄く、かといって多すぎればその時は楽しいが、総合的に評価するとリーズナブルじゃない。
『スポーツ』モードを選択した時のCR-Zの動力性能は「適度にスポーティ」。運転がヘタじゃないつもりの私でも、ワインディングロードを走って「楽しい!」と感じるくらいのパワーを持つ。1.6リッターのスポーツモデルをイメージして頂けばよかろう。
コーナリングスピードも相当満足出来るレベル。フロントの動きが軽快な上、荷重移動でキッチリとリアのコントロールを使えます。いわゆる「タックイン」を使ったコーナリング存分に楽しめるのだった。テールが流れれば姿勢制御装置VSAが立て直す。
メーター中央に配されるリング状の照明が、運転時のエコ度を知らせてくれる。『SPORT』モードの場合は、常時レッドに点灯する |
ワインディングロードを抜けて『ECON』モードにすると、これまたユックリ走ってもストレスの無いクルマが出現する。いわゆる「二重人格」というヤツです。流れの良い道だと普通に走ってリッター20km/L近くの燃費なんだから嬉しい。
このところ試乗会で乗ってオシマイ、というクルマが多いけれどCR-Zは「ぜひともロングドライブを試してみたいな」と思った。皆さんもぜひディーラーで試乗してみて欲しい。きっと「ちょうどいいぢゃない!」と感じて頂けるかと。