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“サイコーにちょうどいい”のはCR-Z!?

満を持して登場した、グリーンマシーン3号ことホンダ・CR-Z。環境性能だけを求めてきた今までのハイブリッドカーとはひと味もふた味も違う、新しい時代のスポーツカーの魅力に迫る。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

“ハイブリッド”がスポーツカーにもたらすもの

ホンダCR-Z
10・15モード走行で、25.0km/L(CVT仕様)と立派なハイブリッドカーながら、モーターがもたらすトルクによって、低回転域からの力強い加速感を楽しめる

「理屈抜きに楽しい!」と感じたホンダのクルマは、1996年のインテグラ・タイプR以来、久々でございます。この間、フィットに代表される「良いクルマ」なら複数あったものの「いつまでも乗っていたくなるクルマ」となれば存在せず。

なのになのに! CR-Zのハンドルを握って徳島県の鳴門にある試乗会場からスタート。5分もすると「このまま室戸岬まで南下。さらに太平洋を眺めながら高知に行って坂本龍馬の銅像など見に行くか!」という気分になってしまった。

ホンダCR-Z
サイドからリアピラーにかけて大きく絞り込むことで、塊感を創出した。バンパー下には大型のリアディフューザーを配し、エキゾーストパイプはあえて隠すことによって、新しい時代のスポーツカーを表現している

CR-Z、スポーツカーであると同時に、グランドツアラーとしても素晴らしいポテンシャルを持ってます。なにしろ「走ること」にストレスを感じないのだ。加えて『スポーツモード』を選ぶと楽しく『ECON』モードでは徹底的にエコ。

なぜか? 日々環境を考えているウチ、走る楽しさがあっても燃費悪いクルマって「快適じゃありませんね」と感じるようになってきてしまったのだった。スポーツカーとしちゃ燃費の良いポルシェ・ボクスターに乗っているけど、こいつさえ心地よくない。

人間という生き物は「善行」をすると、心地よさを味わえる精神構造になっているそうな。だからこそ誰が見て無くてもゴミのポイ捨てをしなくなるし、マナーだって芽生える。文化レベルの高い国ほど、法規に書かれていないマナーは多い。

クルマも同じ。プリウスなどに乗っていると、信号待ちでエンジン掛かっているのがストレスになってきます。もちろんCR-Zだってガソリンは喰う。けれど普通のクルマを乗っている人よりマナーを守る「良い人」だという認識を持つようになる。
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