HONDA(ホンダ)/ホンダの車種情報・試乗レビュー

ホンダが人に優しいってホント?(2ページ目)

ホンダは、今後の新型車に次々と導入する安全技術の発表会を行った。主に、乗員や被害者となる歩行者に対するダメージを軽減する技術を紹介。いざというとき、効果が期待できそうな技術ばかりである。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド


新型オデッセイは死角なし?

ホンダボンネット
歩行者との接触を感知すると、ボンネットフードの後部が約10cm持ち上がり、頭部への衝撃を低減する

・ポップアップフードシステム

9月にマイナーチェンジされたレジェンドに採用済み。歩行者と衝突してしまった際の傷害値を低くしよう、というもの。衝撃を感知するやボンネットを浮かし、硬いエンジンとの空間を作る(25km/h以上で作動)。スカイラインクーペで使われている技術とほぼ同じものと考えていいだろう。ホンダのシステムは衝撃の大きさから歩行者の身長と体重を割り出し、三段階の作動時間を設定している点が日産との違い。


・第三世代歩行者ダミー

ホンダは歩行者に対するダメージの軽減に早くから取り組んでいた。試験データを集めるため重要なのが、実験台となるダミー。もはや第三世代となる「歩行者ダミー」は、SUVやミニバンを意識したもの(車高のあるモデルは下半身に大きなダメージを与えるそうな)。そこでダミーの下半身をより人体に近づけ、より正確なデータ収集を可能にしたという。ちなみに歩行者用ダミーのお値段は通常のダミーより高価で、ウン千万とか。値段が値段だけに修復を繰り返し、長期間使うそうだ。


・マルチビューカメラシステム

前出の3つと違い積極的に使いたい安全システム。具体的にはノーズ、左右のミラー、リアという4つのカメラを使い、見通しの悪い交差点での確認や駐車時に周囲の様子を上から写し、ドライバー支援を行うというもの。大雑把にいえばトヨタ車の純正カーナビに付く「ブラインドコーナーモニター」と、カンガルーが出てくるCMでお馴染みの日産の「アラウンドビューモニター」を組み合わせたもの、といったところ。

ホンダマルチビューカメラ
T字路や幅の狭いクランクなどで、前方・左右の死角を低減できる「フロントブラインドビュー」(写真)。また、車庫入れや縦列駐車の際、自分のクルマを真上から俯瞰できる、「グランドビュー」も搭載

さらにミラーのカメラで「左側面だけでなく右側面も映す機能」や「バック駐車時にハンドル操作する方向などの表示」、「ミラーを畳んだ状態もバック時にも使える」、といったホンダ独自の機能も付く。採用は10月中旬に発表される次期オデッセイから。
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