結構重たいけれど……
「フィット」をベースにしたホンダ最小ミニバン。1.5Lクラスで8人乗りを実現した |
『This is サイコーにちょうどいいHONDA』という個性的な宣伝で売り出し中のフリードは、本当にちょうどいいのか? 1.5リッターで不満ないのか? 狭くないのか? 早速試乗してみたのでレポートしたい。
まず気になっていたのが動力性能。複雑な構造となるスライドドアを採用し、トヨタ・シエンタに代表されるライバル車より長いボディとしたため、売れ筋モデルで1300kg前後とけっこう重くなってしまった。ちなみにシエンタは1200kg台前半。日産キューブキュービック1100kg台前半。乗る前は「1.5リッターエンジンだと厳しいか」と予想した次第。
Dレンジをセレクトし走り出すと、意外や意外! 重いクルマと相性の良いCVTを使っていることに加え、減速比を低めにした効果が出ているらしい。車重はほとんど気にならず。アップダウンのきついワインディングに持ち込んでも、ライバル車よりずっとパワフルに走るほど。登り坂だと高回転域を多用することになるが、振動の少なさで評判のホンダエンジンだけに不快じゃない。
走りも満足のフリードだが、燃費も10.15モードで16.4km/L(FF車)と優秀 |
ハンドリングと乗り心地はどうか? こちらも最近のホンダ車らしく良好。背の高いミニバンにありがちな「不安感を覚える唐突なロール」を上手に抑え込んであり、高めのスピードでコーナーに入ってもシャープに反応してくれる。
乗り心地はロール量を抑えるために硬めのスプリングを使っているせいか決してソフトと言えないが、路面の悪い道でも“ガツン”と来るショックを感じることもなく快適。見た目よりずっとシャッキリ走ってくれる。
なお、タイヤサイズは14インチと15インチの2種類となっているけれど、迷った場合には
1)乗り心地優先なら14インチ。
2)ハンドリング重視では15インチ
という選び方をするといいだろう。
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