SUZUKI(スズキ)/スズキ

似て非なるスズキ・パレット 試乗レビュー(2ページ目)

ダイハツ・タントのコンペティターとして登場したスズキ・パレット。広大な室内空間にトールボディ、見るからにタントそっくりだが、中身はどうなのか?試乗してタントと比較しながら話をすすめていこう。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

タントと迷うと、ちょっとツライ

パレット室内
NAモデル、Xのインパネ。ホイールベースの長さを生かした設計で、リアシートの居住性も上々

使い勝手と室内空間はどうか? タントとの大きな違いが両側共にスライドドアということ(タントは運転席側/普通のヒンジドア、助手席側/センターピラーレスのスライドドア)。

幅方向のスペースが無い駐車場などの都合により、右側から乗り降りしなくてはならないケースの多い人ならパレットを。子供をチャイルドシートに乗せたり、赤ちゃんの世話をするという人ならタントが使いやすい。一長一短なので、使い方次第だろう。

パレット・スライドドア
パレットのアドバンテージとなる両側スライドドア。ライバルのタントは助手席側しか開かない

室内空間はホイールベースを延長した「低床プラットホーム」(フロントはワゴンRと共通。リアがサスペンションも含めて新設計)の採用により、リアシートを一番後ろにすれば大柄な男性でもユッタリとくつろげるスペースを確保している。ただ、着座位置をそれほど高くしていないせいなのか、シートに座ると頭上空間が無駄に空いているように感じる人もいるかもしれない。

今後スズキの軽自動車の柱の1つになると考えられるパレットをどう評価したらいいだろう。「大きな弱点や不満はないがタントに比べると辛い」といったところ。ABSを全車に標準装備していることや、クセのないスタイルを持つ、といったアドバンテージはあるけれど、タントと迷ってしまったら厳しいと思う。

【関連ガイド記事】
“うるさ方”も納得の新型タント

撮影:篠原晃一・カーセンサー
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