操縦性は高いが乗り心地が悪い！
では試乗と行きたい。まず一番の売れ筋になりそうな４ドアボディの『カローラ・アクシオ１５００Ｘ』（４ドア）。Ｄレンジをセレクトして走り出すと、動力性能は全く問題なし。ＣＶＴの変速フィールだって良好。衝突安全性確保のため先代より車重が大雑把に表現すると１００kg近く増えたため動力性能は心配だったけれど、むしろ先代より元気よく走ってくれる感じ。
ハンドリングも素晴らしい。カローラと思えないくらいシャープでキッチリしてるのだ。「ヨーロッパ車と比べたって負けていない操縦性」と書いても大ゲサじゃない。しかし！荒れた区間に差し掛かると、なんだか乗り心地悪いじゃないの！
カローラといえば旦那仕様のフワフワな乗り心地で有名。けれど新型は私のようなクルマ好きでさえ「これはいい！」と感じさせるレベル高いハンドリングを持たせてきた。その代わりゴツゴツした乗り心地になってしまったのである。
チーフエンジニアの藤田さんに「ユーザーから文句が出ないでしょうか？」と聞いたら「試乗会でもそういった意見がたくさん出ています。きっとユーザーからも言われるでしょう」。どうやらこんな硬い乗り心地にするつもりじゃなかったようだ。
おそらく試作の足回り部品と量産スペックの部品の仕上がりがずいぶん違っていたんだと思う。急いで開発したモデル、こういった状況に陥ることは珍しくない。直近で最も大きな問題になったの、フィットである。ホンダも「これは厳しい！」と判断したらしく、途中でダンパーの設定変更を行った。きっとカローラも設定変更するに違いない。すると今のキビキビしたハンドリングは無くなってしまいそう。もしシャープなカローラが良ければ早めに。乗り心地の良いカローラを望むのであれば、しばらく待つべき。
２台目に乗った１、８リッターエンジンを積むフィールダーのアエロツアラー（ワゴンボディ）も同じ傾向。いや、エアロツアラーは１５００Ｘよりハードなダンパー使うだけに、一段と硬い乗り心地になっている。買うならぜひ試乗して味見すること。
新型カローラのセールスポイントである『ＩＰＡ』（自動車庫入れ装置）も試してみた。内容はレクサスＬＳ４６０と同じ（ＬＳ４６０のページを参照のこと）。超音波センサー付きになったため、プリウスより圧倒的に使い勝手が良い。これまたディーラーで試して見るとよかろう。
