MITSUBISHI(三菱自動車)/三菱

三菱の軽自動車「アイ」はヒット車になれるのか?(2ページ目)

このクルマ、評価が非常に難しいと思う。自動車好きから見れば、もう手放しで褒めてしまいたい。だが、一般的に受け入れられるかは微妙。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

あとは価値観にうったえるしかない!

この特徴を「良くない」と考えるか「気にしない」と考えるかでアイの評価は正反対になるから面白い。「軽自動車なんだからキチンと動けばいい」みたいな人は、全くダメだと思う。同じ軽自動車でも、ダイハツ・エッセなら半額で買えちゃいます。

でもクルマ好きからすると、スタイルだけでアイが持つ全ての弱点を許せてしまうことだろう。考えて欲しい。BMWの3シリーズは、最も安いモデルで390万円。同じくらいの性能を持つ日本車だったら半額だ。3シリーズより広い室内スペース持つミニバンだって買えてしまう。運送能力だけの評価なら、軽1BOXカーの方が上。移動の道具として評価すると、3シリーズを買う理由など無い。

難しく表現するなら「文明と文化」の差かと。文明(道具)として自動車を考えるならアイは厳しい。けれど文化(大上段に構え”人生”と表現しておきます)を大切に考える人にとってみると、普通の軽自動車より圧倒的に魅力を感じることだろう。

したがって継続して好調な販売台数をキープ出来るかどうかは、三菱自動車の努力に掛かっている。居住性や価格の評価で勝負決まる土俵へ上がって戦おうとしちゃダメ。輸入車やブランドのバッグ、時計のように「持っていると幸せになれる。持っている人がうらやましく見える」ような存在として育てていかなければなりません。RR(分類的にはリアミッドシップというよりリアエンジンリアドライブだと思う)の魅力を売り込む三菱自動車の販売戦略に期待したい。

関連サイト
三菱のふしぎな繭、「i」。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます