
デザインだけでも満足できるクルマ
「i」である。名前が短すぎて「」をつけないと見落とされてしまいそうだ。長いホイールベース(前後のタイヤの距離のことね)がつくりだす広い車内。エンジンは前ではなく後ろ。ちょうどラゲッジスペースの床下あたりに収納されている。いわゆるFFでもFRでもない、ミッドシップ。重いエンジンが後ろよりになったことで、ドライバーが乗ったときの前後の重量バランスがよくなり、走行安定性が増す。
そんなことはどうでもいい。ドラム型の洗濯機がいままでのタイプと違うしくみを持ち、うんぬんかんぬん。スチームで油を落としながら焼く新型オーブンの構造は、ほかとは違ってうんぬんかんぬん。「i」についてあれこれ言うことは、それに等しいと思う。いいじゃない、別に。きれいに洗えれば。料理が美味しくつくれれば。そりゃ大切なんだろうけれど、機械好きの多くの男子にとっては。でも「i」に関して多くの女子に気になるのはメカではなくこのデザインだ。繭のような、卵のような、オマメのようなウサギのような。この愛らしく独創的で印象的なデザインさえあれば、ほかはどうでもいいじゃないですか。

この類まれなる愛らしいデザインを気持ちよく走らせる。「i」についていえば、もうそれだけで満足だ。
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