SUZUKI(スズキ)/スズキ

軽自動車としての基本性能をしっかり磨きました。 アルトの魅力は正常進化!(2ページ目)

クルマの複数所有が当たり前になった今、軽自動車の高速巡航性能などあまり重視されない。むしろ安価で燃費の良い“足”としての機能が見直れつつある。アルトはそんなマーケットを狙って登場したのだ。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

 Dレンジをセレクトして走り出すと「何の問題も無し!」。というか、積極的に「これでいいじゃないの!」と思う。ボディの剛性感がしっかり出ている上、限界特性だって上々。安全確認のためテール流してみたけれど(写真は『G』です)、良好なコントロール性を持つことが確認出来た。クルマ好きがハンドルを握れば「ぐにゃぐにゃ」という評価になるだろうけれど、軽自動車をスクーター代わりに使うお母さんやお姉さんにとっちゃ、むしろ「乗り心地が良い」という評価になる。5速マニュアルと、3速AT両方を試してみたが、どちらでも過不足なく走ってくれた。燃費を含めたコスト重視ならマニュアルを。マニュアルじゃイヤだ、という人はATにすればいい。
 その上の『G』も似たような乗り味。ホイールカバーやパワーウィンドゥが標準で装備されるようになるなど、全体的な質感はワンランク高くなる。こういった装備に10万円を出せるならGをすすめておく。ただダイハツ・ミラも安い。買うなら迷ってみて欲しい。乗って楽しいのはアルト。デザイン的に落ち着いているのがミラというイメージ。
せっかくだから、と最上級グレードの『X』にオプションの14インチタイヤを履かせたスポーティバージョンにも試乗してみた。結論から書くと「いけません」。コスト優先のダンパーを採用しているためか、乗り心地がドタバタしてしまっており、安っぽい感じ。『X』を買う御予算あれば、上質な乗り心地のワゴンRにすべきだ。
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