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シビック・タイプRデビュー!

インテグラのタイプRに続き、シビックにもタイプRが追加された。新型インテグラと同じエンジンを搭載し、価格も近いという。買うときは迷いそうだ。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド


これまでのシビック・タイプRは、明らかにインテグラのタイプRより”格下”だった。ベースとなるクルマ同士の車格からして下だったし、排気量で200cc小さく性能的にも負けていたからだ。しかし新型のシビック・タイプRに乗ると「全ての点で実力伯仲のライバルになってしまった」と思う。決定的なのが価格と性能である。同じエンジン積むのだから(カタログ上の馬力表示は220馬力対215馬力だが、体感出来ない)性能に大きな差ないだろうし、価格もイギリス生産だから安くないだろうと思う。書き遅れたが今回の試乗レポート、間もなく正式に発売されるシビック・タイプRの『プロトタイプ』だから、価格は発表されていない。

細かい乗り味はどうか? 結論から書くと「予想以上にキャラクターが違う」と感じた。おそらくホンダだって身内の争いになることなど解ってるから、あえて違いを出そうとしているのかもしれない。ポイントとなるのが「ヨーロッパで作る」というあたり。すなわち部品の生産国まで異なるのだ、インテグラのタイプRに使われているレカロは、日本生産のレカロ。イギリス生産のレカロだと当然のごとくヨーロッパ生産のレカロが付く。同じくインテグラのダンパーは日本のショーワ製。シビックのダンパーはヨーロッパ製。またパワステもインテグラの油圧式に対し、シビックはヨーロッパ製のギアボックス使う電動アシストタイプ。

シートもダンパーもステアリングギアボックスも、クルマの味わいに決定的な影響を与えるパーツだ。もちろん基本的なスペックや見た目は同じだと思う。乗り比べれば微妙に違うことが解る。特に乗り味はセッティングまで含め、むしろ同じにしようとしても不可能。また、日本の場合、インテRといえども高速道路の巡航速度はヨーロッパより要求値が低い。向こうでハンドル握れば解るが、高性能車なら200km巡航だって普通。この速度域になると、日本車の常識が通用しなくなってしまう。短距離の速さより、体力を必要とする。インテグラを『剛』とすれば、シビックは『剛でいながらしなやか』というヨーロッパ車風。

足回りのセッティングもそう。絶対的なコーナリング限界で選ぶならインテグラタイプR”である。ピュアスポーツカーのようなハンドリングに仕上がっており、サーキットで真価を発揮するタイプ。シビック・タイプRに乗ると、荷重変化が大きい。キチンとストロークするのだ。ワインディングロードなど走ると、荷重変化使って積極的にコーナー楽しめるシビックの方が楽しいと感じるハズ。もし迷っているなら、ぜひ試乗してみること。自分で買うなら、ワインディングロードで楽しいシビックを選ぶ。また、リアシートの居住性や取り回し、乗り心地などもシビック優勢。毎日の足として使っても不満無いだろう。インテグラはピュアなスポーツカーです。
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