ここでは、BootCampを利用してパーティションを分けたiMac(Core 2 Duo 2.0GHz メモリ4GB)に、Windows 7とSnow Leopard両方をインストール※し、7つのポイントで比べてみます。
ポイント1:動作速度
まずは動作速度の比較を行いました。Windows 7とSnow Leopardでは根本的に作りが異なるため、単純比較がそれほど意味のあるものとは思いませんが、ファイルコピーの速度や検索の速度等は、実際の作業に大きく影響します。起動では、それぞれ 自動的にログインするように設定し、電源をオンにして音がしてからデスクトップが表示されるまでを計測。終了では何もアプリケーションが起動していない状態から完全に電源がOFFになるまでを計測
ファイルコピー:USB2.0外付けハードディスクからAllAboutの過去記事(ファイル数: 5,511、フォルダー数: 358、トータルサイズ1.89GB)をデスクトップにコピー。コピー直後の検索:直後に「マウス」という検索語句で検索結果が100件を超えるまで(短いほど索引のできる速度が速い)
iTunesには2120曲、85本のムービー、4本のテレビ番組、239項目のポッドキャスト、570本のアプリケーションを登録済み。Wordのバージョンは、WindowsではWord 2007 SP1、MacではWord 2008(12.2.1)を使用。
※Mac版はインストール直後の起動時にフォントメニュー生成が必要のため34秒42かかります
http://service.futuremark.com/peacekeeper/ を使ったブラウザのベンチーマークテスト。すべてにおいてSafariが高いスコアを出したが、実際の使用感ではInternet Exploer 8のほうが高速に感じることもあるので、数値だけが絶対ではない。
※スコアは上記サイトで最終的に表示される数値。平均でもなさそうです
結論:Snow Leopardの勝ち
アプリケーションの起動では若干負けていますが、総合的にはSnow Leopardの勝ちですね。
ポイント2:ExposéとAero Peekによるアプリケーションの起動や切り替えの操作性の違い
次は、Windows 7の新機能であるAero Peek(エアロピーク)とExposé(エクスポゼ)のどちらが複数のアプリケーションを効率よく起動し、効果的に切り替えられるかどうかです。マウスをクリックしたり、メニューの選択した“操作の数”が少ないほど、優劣です。
すべてのウインドウの一覧から選ぶ
デスクトップに表示されているすべてのウインドウを並べて表示し、そのなかから目的のウインドウを選ぶ場合の操作性を比較してみましょう。Windows 7:
- alt + tab によりすべてのウインドウのサムネイルが表示(キー操作1回)
→ マウスを重ねるだけで拡大表示が確認できる - 目的のウインドウが見つかったらクリック
Snow Leopard:
- ExposéキーでExposé表示(キー操作1回)
- スペースキーを1度押すと拡大表示モード(キー操作1回)
- マウスを移動して目的のウインドウが見つかったらクリック
同一アプリケーションのウインドウの一覧から選ぶ
すべてのウインドウではなにがどれかよくわからなくなるので、目的のアプリケーションに限定してウインドウを一覧したい場合の操作Windows 7:
- タスクバーのアプリケーションアイコンにマウスを重ねるとサムネイルが表示。あるいは 目的のアプリケーションに切り替わるまで Windowsキー + Tを数回繰り返す
- サムネイルをクリックして切り替え(注意:サムネイル表示中はデスクトップ側のウインドウはクリックできない)
Snow Leopard:
- Dockのアプリケーションアイコン上でマウスボタンを1秒程度押し続ける(クリック&プレス)あるいは、Exposé状態から tabキーを押す(キー操作2回)
- 目的のウインドウをクリック(場合によってはスペースキーで拡大する)
結論:引き分け
Windows 7のAero Peekはタスクバーにマウスを重ねるだけですばやく使える点が便利ですが、Microsoft Excelのようなアプリケーションでは文書ごとの切り替えができなったり、複数のアプリケーションを含めたすべてのウインドウを一度に見たいときは別の操作(Alt + TABやWindows + TABなど)で行う必要があるなど、操作性の統一感に欠ける印象もあります。
それに対し“すべてのウインドウ”と“アプリケーションのウインドウ”を同じ画面で切り替えて使うことのできるSnow Leopardの方が少ない操作に収まる場合もあり、どちらが優れているとは言い切れません。
特にSnow Leopardでは“アプリケーションを隠す”というWidnowsにない操作ができるので、目的のアプリケーション以外を隠しておき、Exposéすることで、使いたいウインドウのグループだけを一覧することができます。使い慣れてしまえばSnow Leopardの方がすばやく操作できるでしょう。