カラーコーディネート/カラーコーディネート関連情報

ファイト・一発!テレビCMの色彩構成(5ページ目)

「ファイト・一発!」のキャッチフレーズで長年親しまれてきた「リポビタンD」のテレビCM。映像ディレクターの吉田博則さんに、ケイン・コスギさんが出演した作品を事例に、色彩構成について、お話いただきました。

松本 英恵

執筆者:松本 英恵

カラーコーディネートガイド

危機に立ち向かっていくシーン

企業名:大正製薬  商品名:リポビタンD  タイトル「マリンブルー」篇 ケイン・コスギ、滝川英治(2001年)
企業名:大正製薬 商品名:リポビタンD タイトル「マリンブルー」篇 ケイン・コスギ、滝川英治(2001年)

吉田さん:
黄色のカヤックはさらに進みダークブルーの大海原へ。そこへ二人に迫りくる危機、大波が立ちはだかろうとしています。その大波に向かって二人は渾身の力を振り絞って真っ向から乗り越えようと、ケイン氏「ファイトー」滝川氏「一発」と掛け声をかけます。

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企業名:大正製薬  商品名:リポビタンD  タイトル「マリンブルー」篇 ケイン・コスギ、滝川英治(2001年)
企業名:大正製薬 商品名:リポビタンD タイトル「マリンブルー」篇 ケイン・コスギ、滝川英治(2001年)

その時カメラは海底からのアングルになって、鮮やかなブルーの海水に滝川氏の真っ赤なオールが突き刺さり、滝川氏の力が伝わって危機を脱出します。
このように、ブルーの海に対し、目立たせたいシーカヤックには反対色の黄色を使い、筋肉が最も活躍する瞬間に真っ赤なオールが登場します。この強い色をどのように配置するか、どのような時間軸で登場させるか、常にストーリーに対して効果的な配色を心掛けています。

松本:
屋外の撮影に天候の影響はつきものですが何かエピソードはありますか?

吉田さん:
天候は撮影のリスクとして毎回大変です。カメラ側、仕掛け側、スタッフの多さなど1日撮影が延びるとその分費用がかかります。天気予報とにらめっこで撮影日を決めます。そして天気がよければどんどん撮り進み、天気が悪ければ、ちょっとした曇りの合間の日差しが出た瞬間に撮影します。
一番大変だったのが、ニュージーランドのクイーズタウンの撮影です。台風通り道があって次々と低気圧が迫ってきます。撮影は激流を2本のロープを頼りに渡っていく二人という設定です。水中シーンの時はほぼ嵐でした。出演者は嵐の中で激流に流されそうになって、カメラ側も水中で流されそうになって撮影しました。もうこれはドキュメンタリーとして激しい映像になりました。

最後に、活力が湧いてくるような演出について、お話を伺いました。

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