子供の英語教育/子供英語関連情報

児童英語でも見直される「英語音読」の効果

多読から音読へ。今年の新しい流れは英語学習の基本に戻ったようなタイプが主流になりました。児童英語でも、絵本の音読から、音読させたい名文まで、さまざまな教材が出てきています。

清水 万里子

執筆者:清水 万里子

子供英語ガイド

英語は声に出して言うのが一番!

今年は音読が流行った年でした。児童英語では絵本の暗唱がメインですが、世界の名言や劇中のセリフを暗唱するスタイルも増えています。(写真はアルクの著作物)
今年は音読が流行った年でした。児童英語では絵本の暗唱がメインですが、世界の名言や劇中のセリフを暗唱するスタイルも増えています。(写真はアルクの著作物)
音読というとすぐに思い浮かべるのは、大ベストセラーになった斉藤孝先生の「声に出して読みたい日本語」。これの子ども版もあります。音読の効果に注目して、さまざまな教材も近年発売されるようになりました。

児童英語教育では音読はさほど特別な方法ではありません。子どもたちが大きな声で英語絵本の音読はどこの英語教室でもよく見られるレッスン風景です。子供の特性を活かして絵本の暗唱をすることもあります。最初から子供たちは英語の文字を読んでいるわけではなくて、先生の読む英語を聞いて覚えてくれます。そして、絵本に書いてある絵を見ながらそのページの英語文をスラスラ暗記して言っています。次にそのページに書いてある文字を絵的にとらえ、だんだん文字も覚えていきます。

これは英語教授法のホールランゲージと呼ばれる手法です。よく聞かれるフォニックスとは対象的な方法ですが、子供の英語教室では有効な方法として定着しています。理に叶った方法なので、効果ありということです。ここの音読が加わるとさらに効果が倍増するというわけです。

絵本ではない音読教材のいろいろ

2003年に出版された「声にだすえいご絵本」(アルク)は素材は絵本の物語。ふつうの絵本を暗唱するタイプのものと異なる点は、ほとんどが主要キャラクターの口語セリフになっている点です。私も全部の物語を読みましたが、各物語のイラストのタッチがすべて異なり、子供が暗唱しやすいようにセリフも工夫されていました。監修も和田秀樹先生、子供の脳を育てる第一人者なので、安心して使えると思います。

また、音読教材として、アルクからもう一冊出されています。小学校の英語教育で音読のススメを提唱した「英語暗唱ノート」(2005年)です。多くの子供たちの能力を伸ばしてきた百マス計算といえば、陰山英男先生。彼の勤める広島の土堂小学校で1年間(週1回)実践されてきた英語教育をまとめた本です。

英語暗唱ノートには、スピーチ編と名言編があります。注目したいのは名言編。歴代アメリカ大統領のケネディ、リンカーンの名言をショートスピーチにまとめてありました。土堂小学校の子供たちの英語教育はテレビ放映されているのでご覧になった方も多いと思います。子供たちはケネディ、リンカーンの名言をきれいに暗唱し、文字学習も同時に行われていました。

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