おすすめ英語絵本(3)
Alexander and the Wind-Up Mouse
アレクサンダとぜんまいねずみ
絵本というのは本来「英語」の言葉を教える道具ではないことを教えてくれる一冊です。子供たちに英語を教えているとついつい「あぁ~、この英語は難しすぎるわ」と教育者のエゴで絵本を選んでしまう事がよくあります。でも実は物語を読んでそこから何を感じるか、何を学ぶのかが一番大切なことでしょう。はらぺこあおむしで有名なエリック・カールが日本の出版社に「私の絵本を英語を教える道具として使ってほしくない!」言ったそうです。彼のモットーは楽しむこと。英語教育という視点で絵本を制作しているのではないからです。*はらぺこあおむしの紙芝居
今回ご紹介する絵本は、Leo Lionni (レオ レオーニ)が書いたお話。読み終わると自然に心があたたかくなる物語です。英語文は少々長めですが、子供に読み聞かせても十分意味が分かるので問題ないでしょう。またこの物語は学校でも学ぶので子供が内容をよく知っている本です。
<あらすじ>
アレクサンダは家ねずみなので人間から嫌われています。人間に見つかるとカップやらお皿やらがアレクサンダめがけて飛んできます。そして彼はいつも一人ぼっち。
そんなある日、アレクサンダは一匹のぜんまいねずみ、ウィリーと出会います。アレクサンダは友達ができてとてもうれしくなりました。「一緒にパンくずを食べに行こう」と誘いますが、ウィリーは人間がぜんまいを巻いたときだけ動けるねずみです。ウィリーは人間から愛され、背中のぜんまいを巻かれると人間と一緒に楽しく遊び、夜もおもちゃ仲間たちと一緒に寝ます。
アレクサンダは昼間はウィリーの元を訪れ一緒に楽しく遊びました。でも夜になるとさみしくて仕方がありません。ウィリーは皆に愛されて幸せな夜を過ごしている・・・。そして、ウィリーから不思議な話を聞きます。庭のどこかに動物を別の動物に変えることができる魔法のトカゲがいると。アレクサンダは魔法のトカゲを探し当て、ぜんまいねずみになりたいとお願いしました。すると、魔法のトカゲは「紫色の小石」を持ってくれば望みをかなえてあげると言います。
ところがなかなか「紫色の小石」が見つかりません。家に戻ると、ウィリーが古くなったおもちゃと一緒に箱に入っていました。「ぼくはもうすぐ捨てられるんだよ・・」とウィリーは悲しそうに言いました。するとアレクサンダの目から涙が・・。見ると「紫色の小石」です。アレクサンダはそれを魔法のトカゲのところに持っていきました。そしてお願いをします。「ウィリーを本物のねずみしてください!」と。
急いで箱のところに戻ると、そこには空箱だけがありました。「遅すぎた・・・」そうつぶやいて自分の家に戻るとそこに「My name is Willy.」と元気に言うねずみがいました。二匹は暗くなるまで庭で楽しく踊りました。(終わり)
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