最後に向かったのはZany Brainy店です。こちらは子供用マルチメディア教材が多くありました。ビデオ、CD-ROM、音楽CDなどその数は棚を埋めつくすほどです。CD-ROM教材は自分でクリックしながら学習を進めるという利点があります。こちらの教材店は売り場面積も広く、さすが大手だなと感心しました。
CD-ROM教材ででおすすめしたいのは米国で賞も取っているスクールゾーン社のBeginning Reading(5歳~7歳向き)です。こちらの教材がシリーズで置いてありました。1点20ドルほどで購入できます。英語の学習として日本の4・5年生までなら大丈夫でしょう。日本ではアルクが出しているスクールバスというCD-ROMがありますが、こちらはゲーム性が高く、リーディング力を楽しく伸ばそうという段階ではありません。スクールバスで子供の英語学習への興味・関心を引き出し、次の段階で、Beginning Readingを利用していくと良いでしょう。
【アメリカ大手教材店をまわった総合的な感想】
アメリカの教材店ですからもちろん「英語」だと思われるでしょうが、今回まわった教材店にはすべて「スペイン語」の教材も置いてありました。サラダボールといわれるアメリカの教育も現在とても複雑な側面をもちあわせています。移民の家族たちは子供たちに英語を習得してもらい、アメリカ社会で生きていく力を育てたいと切に願っています。
そんな移民の子供たちにたちはだかるのは「英語」です。完璧な英語の習得がアメリカ社会で生き残っていく大きな「鍵」となるのです。しかしながら、アメリカでも大きな社会問題になっているのは移民の子供たちの学力が低さです。英語もできない、学力も低いとなると行く末真っ暗闇ですので、親も焦るわけですね。一時期カリフォルニア州ではあまりの学力の低さに学校側が驚き、その対策として移民の子供の母語であるスパニッシュで授業を行うようになりました。しかし、このことは親をさらに焦らせました。「英語」の習得こそがアメリカで生きていく最も重要なことだと認識している親たちが学校に抗議した結果、英語とスパニッシュで行うようになったというエピソードもあります。
日本の英語教育はEFL、つまり外国語としての英語学習だと言われています。それゆえ、アメリカの教材をそのまま日本で利用しても意味がない、効果がないといわれていますが、児童英語教育に限っては、まったくそうは言い切れないと私は考えています。それは子供が英語を覚える時は「丸ごと覚える、丸ごとリズム習得すること」が目的とされているからです。特に就学前の幼稚園の子供の言語習得を考える時、ESL、EFLなどと複雑に考えず、まったくネイティブスピーカーのスピードを丸ごと体で吸収していく方法をとって欲しいと思います。そのためには日本で作られた英語教育用のロースピードの日本人向けの教材ではなく、ネイティブの子供たちのために作られた英語教材の利用が良いでしょう。
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Fun 2 Learn←WA州の小さな教材店。