今どきの女性が描く理想の産みどきって?
今どきの女性の描く理想の産みどきって? |
2005年の合計特殊出生率(女性が一生のうちに産む子どもの平均数)が、また過去最低を更新し前年の1.29から1.25になりました。国の児童手当拡充、企業の育児支援制度充実と環境整備を進めるも歯止めのきかない少子化。原因として、非婚化や晩婚化によって第一子出産時の年齢が高くなったことがよく挙げられますが、少子化問題は今や大きな社会問題となっているにも関わらず、実際にピンとこないという声も。国の少子化対策と個人の意識間にはまだまだ隔たりがあるように思います。
私は、個人的には「多子化対策」というべきと思っています。なぜ産まないの?という一方的な議論ではなく、出産年齢の高齢化につながったその社会背景について考えてみると、現代を生きる女性の傾向が見えてくるかもしれません。
確実に高齢出産の傾向へ
ひと昔前、今おばあちゃん世代になろうとしている女性たちは、20代前半で結婚する人が女子全体の3割を占めていました。結婚したら子どもを産んで家庭に入るのが一般的とされていた時代、そんなに遠い昔の話ではないのに、20代前半の出産はこの20年で半数以下に激減し、30代での出産が増えています。女性の社会進出により仕事を持つ女性が増えた。それによって初婚年齢が上がり、自然と初産年齢も上がるというシステムがいかに急スピードで進んだかがわかります。2006年6月3日の朝日新聞によると、2005年に生まれた子どもは106万2624人で、前年から約4万8千人減少しています。出産した女性を年齢別に見ると3年前と比べて34歳以下の出産は全体で約12万人減りました。しかし3年前は25歳~29歳の女性の出生数が425,817人で全体でトップだったのに対し、2005年には30歳~34歳の女性の出生数が404,731人で25歳~29歳の女性の出生数339,357人を抜いてトップになりました。
35歳以上も増えて、3年前と比べて35歳~39歳は131,040人→153,448人、40歳~44歳は16,200人→19,753人、45歳~49歳は396人→563人、50歳以上は10人→34人となんと45歳以上は5割も増えています。この数字から今後も高齢出産がさらに増えていくことが想像できます。「高齢出産」というとリスクが大きいなどのマイナスイメージを強調されがちですが、周囲に増えてくると35歳以上の女性に私も産もう!産める!という勇気を与えるプラス面もできてとってもいいことだなと思います。