妊娠の基礎知識/高齢出産

高齢出産の人の産院選び

高齢出産の増加と共に、出産施設の対応に差が出てきているようです。高齢出産の方は、どんな違いがあるのかあらかじめ知っておけぱ安心でしょう。

河合 蘭

執筆者:河合 蘭

妊娠・出産ガイド

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「高齢出産=難産」と決めつける態度はやっぱり疑問。高齢出産には個人差があります。

年齢だけではなく、健診の結果と合わせて診てもらいたいもの

高齢出産の人は産道が硬くなっているので難産になるという考えが根強くありますが、必ずしもそうではありません。NICU(新生児集中治療室)のある病院で産みたい方が多くそれもひとつの考え方ですが、経過が順調であれば、必ずそうしなければならないということはありません。

一定年齢以上は帝王切開にする方針をとる出産施設もあると聞きますが、それは少し慎重すぎるというのが多くの専門家の見方です。高齢出産で帝王切開の確率が増えるのは事実ですが、年齢が高いだけで他に特に問題がないなら、帝王切開になるほどのリスクではありません。妊婦健診の診察結果を考え合わせて判断する医師にかかった方が、過剰医療を避けられるかもしれません。

高齢出産だと受けてもらえないことはあります

ただ、年齢によって受け入れをしない出産施設もあります。助産院は医療がおこなえませんから、少しだけリスクが高い人も難しくなります。人手不足などでごくリスクの軽い人しか受けていない診療所もあり、そうした場合も、残念ですが、断られてしまいます。

都心部の人気施設には、高齢出産が集中

そうした、高齢出産に消極的な出産施設が出てくる一方、都心部には、高齢出産の人が集まって来ているところもあります。高齢出産だからといって「ハイリスクだ」と決めつけをせずにひとりひとりを個別に診てくれるようなにところは特にそうなっていて、高齢出産が4割くらいを占めるところも増えています。全国統計では高齢出産の比率は2割ですから、施設差は大きいと言えます。

高齢出産の人が多い施設は経験が豊富ですから、確かに、高齢出産の人が産みやすい所と言えるでしょう。高齢出産の方が産院選びをするときは、年齢の考え方について実績(高齢出産の人は多いか、どのようなお産をしているか)などを聞いてみてはいかがでしょう。

ただし、健診で医師が何か問題に気づいた時、素直にそれを聞く心は、常に大切です。年齢が行っていても、若くても、お産には常にリスクがあるということはいつも忘れたくないものです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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