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妊婦健診補助進む 出産育児一時金42万円へ

出産の周辺でお金が動き出しました。政府の経済対策に妊婦健診費用の「全国一律無料化」のための予算が盛り込まれています。出産育児一時金もこれから42万円まで上がります。

河合 蘭

執筆者:河合 蘭

妊娠・出産ガイド

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産科医療崩壊を背景に、お産への経済支援が進んでいます

864人のお母さんの妊婦健診費用は平均4.684円、高い日は1万円を超える


現在、お母さんたちが窓口で払っている妊婦健診費用はいくらくらいでしょうか。2007年12月に引き続き、昨年2008年12月にも妊娠・出産・育児サイト「ベビカム」と共同でインターネット調査をしました。妊娠中の方、乳幼児を育児中のお母さん計864名(全国)にお聞きしたところ、通常の健診の平均値は4,684円でした。ただ妊婦健診には検査項目が多くて高額になる日があり、その場合の平均額は11,812円でした。

社会の応援は未受診防止につながる?


健診を抜かしたことがある人は864人中35名(4%)いました。この人たちは、高かった日の費用が13,206円で、毎回受けていたグループより1,394円高くなっていました。費用が高くてショックだった体験は、健診の抜けにつながっていた可能性があります。

昨年は受診回数0回の人が4名=0.4%いましたが、今年度の調査では健診を一度も受けなかった人はひとりもいませんでした。飛び込み分娩は根深い問題を含んでいるのでなかなかなくならないと思いますが、昨年来の受け入れ困難についての報道や自治体の補助金アップは某かの効果を生んでいるのかもしれません。

ハイピッチで進む支援 出産育児一時金も42万円に


妊婦健診費用の助成回数の他にも、出産関連の政策はアップテンポで進んでいます。出産育児一時金の引き上げも、1月に3万円引き上げられたばかりですが、今年の10月からはさらに上がって42万円になります。

都心部では50万円台かそれ以上の分娩料も珍しくなくなりました。分娩料は施設によって大きな差があるのでみんなが無料出産するのは難しいでしょうが、本人負担額が小さくなります。現代はニーズが大きく変わっているので、今までの金額は時代に合わなくなっていました。

安すぎた公立病院の分娩料


分娩料を、出産育児一時金と同額程度に安く抑えこんできた公立病院なども助かるのではないでしょうか。公立病院は公共の立場であることから分娩料値上げが難しく、医師の報酬も低く抑えられてきました。医師の待遇が良くなれば、公立病院の雪崩のような産科閉鎖にも歯止めがかかるかもしれません。
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