出産の基礎知識/陣痛・前駆陣痛・後陣痛

練習の陣痛・本当の陣痛・産後の陣痛(2ページ目)

陣痛には、にせの陣痛とも言われる「前駆陣痛」、本番の陣痛、そして産後に子宮を元に大きさに戻していく「後陣痛」の3種類があります。それぞれ、どんな痛みなのでしょうか?

河合 蘭

執筆者:河合 蘭

妊娠・出産ガイド

胎盤を押し出す陣痛も大切

赤ちゃんが出ていったら通常の陣痛はぴたりと止まりますが、やがて胎盤を出す陣痛が来ます(分娩第三期の陣痛)。陣痛に較べればものの数ではないほどの軽い痛みですが、これがなければお産が終わらない大切な陣痛です。

出血をとめてくれる「総仕上げの陣痛」

胎盤が出ると、子宮は一気に縮む必要があります。胎盤がはがれた部分は血管が開いているので、縮んだ圧迫で止血をしなければたくさん出血してしまいます。これは、ときには命にかかわること。

子宮はこの時点で、なんと、おへその下まで縮んでしまいます。お産の総仕上げというべき見事な陣痛ですね。 
 

子宮を妊娠前の大きさに戻していく「後陣痛」

子宮が元の大きさに戻るための産後の収縮も、陣痛の仲間です。「後陣痛」と呼ばれます。入院中は時々感じるでしょう。ふたりめ以降の人は子宮を戻す力が多めに必要なので、痛みがきついことがあります。そんな時は痛み止めをもらって休むようにしましょう。

普段の子宮はニワトリの卵くらいしかありません。そこまで戻るには1ヶ月あるいはもっとかかります。後陣痛はそれほどは続かないのが一般的で、入院中になくなることが多いでしょう。

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