アウトレットとは、よいものを賢く買う出口!?
アウトレット(Outlet)とは、英語で「出口」「はけ口」を意味します。つまり、シーズン中に売り切れなかった在庫品や多少傷のあるB級品などが、プロパー価格(通常の店頭販売価格)より安く販売されます。商品の詳しい種類や用語についてはアウトレットの用語をご覧ください。アウトレットには、メーカーなどが自社で生産したものを直接販売するファクトリー・アウトレットと、小売店がメーカーから仕入れた在庫品を販売するリテール・アウトレットの2種類がありますが、多くの国内アウトレット店ではこれらが混在します。アウトレットの立地条件は、都市圏から車を利用して片道90分(これらを「コア商圏」と呼びます)に立地しているのが特徴です。
人気の衰えない、アウトレットの歴史と由来
三井アウトレットパーク入間は量販店コストコに隣接
1980年代にアメリカで誕生したアウトレットストアは、90年代に入り価値志向、価格重視を追い風に急成長を遂げました。従来型のディスカウントストアとは異なり、品ぞろえ・ブランドバリエーションを充実させているのが特徴で、ファクトリー・アウトレットストアとも呼ばれます。ショッピングセンター(SC)とは競合しない点で、アウトレット・モールSCと表現されることも。
ちなみに「モール」は屋内をイメージさせるため、アウトレットセンターと表記する管理運営会社もあります。ここでは、これらを総称して「アウトレット」と表現します。
アウトレットが日本に初上陸したのは1993年。埼玉県ふじみ野市にオープンしたアウトレットモール・リズムが第1号です。次いで、三井アウトレットパーク大阪鶴見、軽井沢・プリンスショッピングプラザが開業。90年代後半以降、出店ラッシュを迎えます。
2009年7月に開業したチェルシーグループのあみプレミアム・アウトレット
このチェルシーグループによる「チェルシープレミアム・アウトレット」は、国内老舗の三井不動産系管理運営会社・ららぽーとマネジメントが展開する「三井アウトレットパーク」とともに、国内アウトレットで人気を二分しています。
また、地場の開発業者などが展開するご当地アウトレットを含めると、北海道から沖縄まで津々浦々、30強ものアウトレット施設が日本国内に点在します。
ショッピングに非日常の楽しみを与えてくれるアウトレットは、観光地やその周辺、観光ルート上に立地することも多く、観光地の集客力と売上には相関関係があるといわれています。また、アウトレット自体がひとつの観光資源として、都市圏から誘客している点も見逃せません。アミューズメント性が高く、スーパー安・近・短の代名詞ともなりつつあるアウトレット。百貨店の売上が落ち込むなか、とりわけ2008年の世界金融危機以降もアウトレットは売上や来客数を順調に伸ばしています。