助産師の半数は家庭に入っている
「また助産師をしたい、でも‥‥」揺れ動きながら子育てに専念している人が、いま全国にたくさんいます。 イラスト・平井さくら |
12月2~3日の2日間、日本助産師会神奈川県支部の主催で開催された「潜在助産師研修会」におじゃましてきました。「潜在助産師」とは育児などで助産師の仕事をしていない助産師さんのこと。
助産師さんは今、産科医不足や看護師内診問題とのからみでマンパワーを期待されていますが、資格を持っている人の半数は助産師として就労していません。そのため、各地でこのような研修会が始まっているのです。
「3人目を産むまで勤めたけれど、そこで限界でした」
会場に集まった助産師さんたちの退職理由は、トップが出産・育児のようでした。三児の母で助産師歴10年という助産師さんは、一番下の子の産休前までは頑張れたけれど、そこで限界を感じて退職を決意しました。祖父母と同居していたので夜勤もこなしてきたのですが、高齢になって頼めなくなってしまったのです。
「このまま何もできなくなるのはとても残念なので、ヒントを探しに来ました。今後は小さな施設で、3人を産み育てた経験を生かしてみたい」