紀子様のご出産が「前置胎盤」のために帝王切開になるご予定です。前置胎盤とは何でしょうか。なぜ帝王切開になるのでしょう。
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胎盤は通常は上につきます。何故かと考えてみると、それも不思議で神秘的ですね。
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胎盤が子宮口にかかれば「前置胎盤」、かからなければ「低位胎盤」
「前置胎盤」とは、ふつうは子宮の上の方につく胎盤が、下の方について子宮の出口にかかっていること。通常、受精卵は卵管からやって来たら、子宮の天井に着陸して(着床)胎盤を形成します。ところが中には、横や下に着
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<左>全前置胎盤
<右>低位胎盤胎盤(前置胎盤には入りません)
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床してしまい、そこで胎盤が大きくなっていくことがあります。それでも子宮口にかからなければ「低位胎盤」と呼ばれ、ほとんど心配がないので前置胎盤ではありません。日本産科婦人科学会の編集する用語解説集によると「前置胎盤」についてはこう
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<左>部分前置胎盤
<右>辺縁胎盤胎盤
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書かれています。
「妊卵が正常の着床部位(子宮体部)よりも下部の子宮壁に着床し、このため内子宮口の全部または一部を胎盤が覆う状態をいう」
かかり具合により3タイプに別れる
胎盤がどの程度子宮口にかかっているかでタイプ分けがされています。子宮口を完全にふさいでしまったら「全前置胎盤」、一部を覆っている状態なら「部分(一部)前置胎盤」、胎盤と子宮口の縁と縁が触れている程度なら「辺縁前置胎盤」と呼ばれます。最も多いのは真ん中の部分前置胎盤で、紀子様もそう診断されました。
>>次は何人に1人がこのような症状になるかを ご説明します>>