「妊娠しても会社をやめないでほしい」
お腹は目立たないけれど、本人にはつらいことも多い妊娠初期。 |
この新制度をはじめたのは、日産自動車です。日産では、これまで女性従業員のほとんどが事務職でしたが、最近は工場の生産ラインで、身体的負担が大きい仕事に就く人が増えてきました。そのため、妊娠判明後の早い時期に離職したくなる人が増えていたのです。これは、今や人口減社会に入り労働人口が減っていく中、残念なことだと同社は考えました。
新制度は「母性保護休職」という制度で、本人自身が希望さえ出せば、妊娠に気づいてすぐ休職に入ることができます。職種も限定せず、事務職でも希望者はこの制度を利用できるようになりました。そのまま出産を経て、子どもが2歳になってから最初の4月末までに復帰すればOKです。
「つわり」など妊娠初期の悩みにもうれしい
妊娠初期に休職できるとどんないいことがあるでしょうか?まず、妊娠のスタート地点から立ち上がる悩み「つわり」が助かります。つわりを押しての通勤ラッシュはつらいものです。つわりは人によってはまったくないのですが、ひどい人は本当につらいのです。
だるさや眠気もこの時期の特徴です。でも、まだお腹が大きくないので、電車で席を譲ってくれる人はいません。職場に妊娠をカミングアウトしていない人もいます。見た目には非妊時と変わらないのに、意外と大変なのが、この妊娠初期という時期です。