マスクも、まずまずの効果
お話しいただいた小島俊行先生 |
マスクは飛沫を経由した感染の可能性を低くします。飛沫とは、会話やくしゃみなどで空気中に飛ぶわずかな液体のことで、中に菌が入っています。これは、患者の周囲1メートルくらいに飛び散ります。
ただウイルスは、マスクのガーゼの隙間より小さいので、マスクを通過してしまいます。そこで、今までのマスクより目を細かくして、ウイルスが通りにくくなった「N95」という規格のマスクが登場しました。麻疹、水疱瘡、インフルエンザなどのウイルスは、このタイプのマスクである程度防ぐことができます。SARS流行の時も活躍しましたね。
空気感染は、一般家庭で防ぐのは難しい
ただ麻疹や水疱瘡のような病気は感染力が強く、空気中のいたるところに霧のごとくウイルスがある状態です。これらの抗体がない妊婦さんがマスクを過信するのはよくありません。
空気感染を予防するのは、設備のない家庭ではなかなか防げない面があります。できれば、その病気の感染力がなくなるまで、実家など他のところへ行くのが理想です。
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◆このシリーズは、小島俊行先生(三井記念病院産婦人科部長)にご協力をいただいてお送りします。
三井記念病院産婦人科