※こちらは季節型インフルエンザ予防接種についての記事です。新型インフルエンザの予防接種についてはこちらで詳しくお伝えしています。

妊娠中の女性、お腹の赤ちゃん、新生児に特有な条件をふまえた感染症対策を、産婦人科医でインフェクション・コントロール・ドクター(感染予防医)認定医の小島俊行先生(三井記念病院産婦人科部長)にお聞きするシリーズです。
 

妊娠中の予防注射はOK?それともNG?

妊娠中だからこそしておきたい、でも不安なのが予防注射  

日本では、昔から「妊娠中のインフルエンザ予防注射は良くない」という考えがあり、まだそう考える医師もたくさんいます。私もそう教えられてきたのですが、インフルエンザのワクチンは「不活化ワクチン」です。ごく弱く感染して免疫を作る「生ワクチン」と違い、病気を起こす力をとってしまった死菌を使っています。ですからお腹の赤ちゃんがインフルエンザにかかる可能性はありません。

ですから、国際的には、妊娠中のインフルエンザ予防接種は安全だと考えられています。米国では、むしろ、妊婦は老人・子どもと共に積極的に接種すべき人とされています。


国内でも副作用は出ていない

日本も、一律に「すべきではない」とする考えから、少し変わってきました。現在、国立感染症研究所では「国内での調査成績がまだ十分に集積されていないので、現段階ではワクチンによって得られる利益が不明の危険性を上回るという認識が得られた場合にワクチンを接種する」としています。

そして今、データもそろそろ蓄積され始めた、といえるのではないでしょうか。最近インフルエンザの予防接種はその年に流行する型を当てる技術が進み、昨年あたりからたくさんの人が打つようになりました。その中で妊婦さんが打つケースも増えてきたのですが、国内でも大きな副作用は出てきません。

ですから私は、赤ちゃんの器官ができあがった16週以降の方なら、妊娠中の予防接種もあり得るだろうと考えます。鶏卵・鶏肉アレルギー、ゼラチンアレルギーのある方は接種できないのですが、ゼラチンに関しては入っていないワクチンもあります。

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