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宮下真沙美さん(漫画家)インタビュー お産漫画"妊婦の「ぷ」"裏話-1

『JUDY』(小学館)4月号で連載が始まった”妊婦の「ぷ」”。主人公の千絵は予想外の妊娠にショックを受け、でも、彼女なりに一歩ずつ成長します。作者の宮下さんに「ぷ」への思いを語ってもらいました。

河合 蘭

執筆者:河合 蘭

妊娠・出産ガイド

『Judy』(小学館)2004年4月号で連載が始まった”妊婦の「ぷ」”。作者の宮下真沙美さんはふたりの男の子の母で、実は私の『お産選びマニュアル』や「REBORN」のイラストも描いてくれています。新しい妊婦漫画の裏話やご自身のお産について聞いてまいりました。漫画家っておもしろそ~!。


まずはじめに、「ぷ」とは何でしょうか?

宮下 ええーっ、困った!感覚でつけてしまっただけです(‥‥と言いつつ、意味ありげなことを話し出す宮下さんです)、ほら日本語ってパピプペポの音が少ないでしょ。でも、パピプペポにはおかしくて軽やかな響きがあるじゃないですか。

お産って、つい感動巨編に持っていきたくなるテーマだと思うんですが、そうでもない部分、たとえば、一生懸命になればなるほど間抜けだったり、今まで重いものを背負ってきたつもりだったのにどうでもよくなったりすることってありますよね。そういった、妊娠のおもしろさとか間抜けさとか、そのあたりが描けたら、と思って、わざと肩の力が抜けたタイトルにしました。

他のお産を扱った漫画を、いろいろ読まれたんですか。

お産は結構描かれているんですが、主題となっている作品はわずかです。私がじっくり読ませていただいたのは河崎芽衣さんの『助産院へおいでよ』。正攻派でとても力のある作家さんだと思いました。ただ助産師さんが語り部で出てくる妊婦さんが一話ずつ違っていたので、私は、ひとりの妊婦を主人公にしてじっくり描けたらな、と思って。

宮下さん自身は、妊娠を通じてどんなことを得たと思いますか。

「誰でも感じるような、子どもが大人になる時の気持ちだったと思います。ひとりの時は気ままにしていられるけれど、親になると社会との関わりの難しさを感じたり。それは、今考えればたいしたことではないのに、その時の本人にとってはとても大変なことなんですよね。

宮下さんは、結婚してからすぐには妊娠されなかったんですよね。

いつかは子どもを」という"社会通念"に沿ったことは、一応考えていました。でも小さいときから目指していた漫画家になって、仕事がおもしろかったし、ウマのあったパートナーとふたりの生活を楽しむことも重要だったんです。

”妊婦の「ぷ」”主人公の千絵ちゃんも、編集者の仕事と彼との生活に夢中だった‥‥以前の宮下さんと同じですね。

そう。そんな私が妊娠を考え始めたのは、そのころ仕事が行き詰まって、人生に大きな変化を起こしたいと思ったからなんです。子どもがかわいい、というようなポジティブな気持ちではない、自分のことばかり考えた動機でした(笑)。

お産漫画"妊婦の「ぷ」"裏話-2
★子育てが漫画に与えた影響についてetc.



”妊婦の「ぷ」”には、蛇足ながら、河合のお産知識エッセイ”妊婦の「ん?」”がついています。「ぶ」と「ん?」をどうぞよろしく!

『Judy』のホームページ「ジュディー・ネット」
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