オーストラリアからは、国際認定ラクテーション・コンサルタント(母乳育児の専門家で国際的な資格)のロズ・エスコットさん(写真右)が来日しました。彼女が紹介してくれたオーストラリアの試みは、楽しいものばかりでした。
トイレでご飯を食べる男性―実は母乳のキャンペーン!
右の写真は、何かわかりますか?男性がトイレにすわってランチらしきものを食べています。この映像はオーストラリア全土で放映されたテレビ・コマーシャルの一部で、音声の方はザザーッと隣で水を流す音―そして、こういうテロップが出ます。「あなたは、こんなところで食事しようとはしませんね。それなら、なぜ赤ちゃんはそうしなければならないの?」
これは、レストランなど公共の場所で堂々と母乳をあげられるよう、社会の感じ方を変えようとするキャンペーンでした。母乳はいいことばかりだけれど外出するとき困るのです。外出先でも、お腹かがすいたら赤ちゃんは泣き出します。でもなかなか授乳できる場所はなく、不愉快なのを我慢してトイレであげる人はけっこういるのです。バスタオルなどで隠せばさりげなくできるし、親として当たり前のことをしているだけなのに、変な目で見られるのはおかしいですよね。