順張り投資とは
上昇局面では順張り投資が有効
これと逆の投資手法が、下落している銘柄を拾う「逆張り」です。中長期投資に向いているとされています。
ただし、最近は2極化が鮮明であり、下落している理由にもよりますが「逆張り」が通用しない場面も目立ちます。
順張り銘柄の特徴
株価が上昇するには様々な理由があります。赤字から黒字へ転換した銘柄、好材料が発表された銘柄、業績好調が確認された銘柄、需給が良好な銘柄などが上昇する可能が高いと思われます。トレンドは一度形成されれば持続性があり、高値を更新する銘柄はますます高値を更新する傾向があります。
ただし黒字転換や好材料で買われた銘柄の場合、将来の収益の裏付けが乏しければ反落するのも早く、注意が必要です。こうした銘柄はどうしたら発掘できるでしょうか?
四季報やYahoo!ファイナンスなどで銘柄を精査することで、いい銘柄に出会う可能性があります。
順張りでの売買方法
相場が上昇基調にある場合、途中で調整する(押し目)局面があったとしても、その下落率はそれほど大きくありません。また調整する日数も比較的少ないのが特徴です。そのため、高値を買い、その後反落したとしても、再度高値を更新する期待も持てます。また、押し目を買い数日で再度急騰したところを売る(吹き値売り)といった売買が可能です。この押し目を判断する一つの目安に、移動平均線があります。5日(1週間の終値平均)や25日(1カ月間の終値平均)移動平均線近辺で買いを入れる方法です。
さらに、上場来高値を更新している場合は戻り待ちの売りがない分、青空天井といって意外な値幅が取れる可能性があります。
順張りの注意点
いつまでも上昇相場が続けばいいですが、そうもいきません。必ず転換点は訪れます。たとえ業績が過去最高の決算を続けていても、既に相場は先取りしてかなり先の収益まで期待して上がることがあります。例えば、ヤフー(東証1部・4689)は1997年に上場して2000年にかけて400倍にもなり、その後反落しました。その後も業績は伸び続けたのにも関わらずです。ITバブル真っ盛りで上がりすぎた反動もあるでしょうが、かなり先の利益まで先取りした形でピークを打ってしまいました。
順張り投資も上昇基調の時はいいですが、崩れると損を重ねることになってしまいます。企業のファンダメンタルなどをきちんと精査し、またロスカット値などのルールを決めておくことで、「高値掴みでそのまま塩漬け」などといったことを防ぐことができます。ただし、ロスカットができない人は「塩漬け株」を作りやすく、向いていない手法ともいえます。
あくまで投資方法の一つとして考えていきたいものです。