支出の意味を把握する

お金を貯めるのに必要なのは、まず「マスト経費」「ベター経費」「ムダ経費」を区別することが必要です。

たとえば、お金がないと言いながら、仕事に行く夫とパートの奥さんがそれぞれ乗用車を2台持っています。地方で暮らしていれば必須の移動ツールですから、2台のクルマは必須、つまりマスト経費です。でも乗用車である必然性はありませんから、両方とも軽自動車にする、あるいは片方はスクーターにする、という方法もあるでしょう。

その費用、本当に必要?

その費用、本当に必要?



そして子ども二人分の学資保険に入っています。これは、あればいいな、というベター経費です。いったん解約しても問題はありません。
スマホや通信費を夫婦で月3万円使っています。これは格安スマホにするなど見直しをして削減できる可能性があるでしょう。そして、お盆に実家に帰る、GWに遊びに行くなどで、繁忙期に他人と同じことをすることで、相対的に高い金額を払わされているのです。

みんなそうだから、そういうものだと思い込んで、無意識に行動するがゆえに、気がつかないこともあります。しかし、この世に選択肢が一つか二つしかないというものは、実はそんなに多くありません。

東京から大阪へ行くのにも、飛行機、新幹線、クルマ、自転車、徒歩という方法があります。飛行機だって、羽田からの直行便もあれば、新潟を経由して行くこともできる。車で地方空港へ行ってから飛行機に乗り換えたっていい。

どんなことでも、すぐに支払うのではなく、ちょっと立ち止まってみましょう。そして、何らかの複数の道があるはずだととらえ、つねに複数の選択肢の中から「選ぶ」という姿勢が必要です。

同じ満足度をローコストで実現する選択をする

目的のない節約とは異なり、つねに「ローコストで満足度の高い選択をする」ということです。

「同じ満足度、効用を得られるのなら、値段の安いほうを選ぶ」
「ほしいモノをよりも、必要なモノを中心に選ぶ」
「支出の比重をモノからコトに移す」


これらを習慣にすることによって、ストレスなく、貯めているという感覚もなく、貯まっていく状態を目指します。

「節約」と同じじゃないか、と思うかもしれませんが、節約と違うのは、ただコストを削るのではなく、より高い満足・効果を得ることを優先にし、それをローコストで実現するという点です。ですから、高額商品を買うことを否定はしないし、他人から見て無駄と思えても、自分にとっての投資的経費であれば、積極的に支出する。つまり、

得られる利益-費用=満足度

この満足度が最高になるように判断し、行動するということです。ちなみに費用とは、お金だけじゃなく時間や労力も含まれます。10円安いタマゴを買うために、1時間かけて隣町のスーパーに行く、というのは、よほどヒマな人でない限り、割に合わないからやらない、ということです。

自分の時給を知っておく

この「割にあうかどうか」を判断する指標として、「自分の時給」があります。

たとえば税込み月収が40万円であれば、20日間×8時間働くとして、40万円÷160時間=2500円ということになります。もちろん実際には、賞与や有給などもありますから、厳密にはちょっと異なりますが、ここはざっくりでよいでしょう。

すると、もし1時間かけたとしても、2500円以上コストダウンが図れるなら、おおむね有効な選択になる、と言えます。あるいは1分42円ですから、スーパーの特売チラシも、じっくり見るよりサッと見てパッと決める方が合理的だ、ということになります。

あるいは自分がやるべきか否か。たとえばクルマのタイヤがパンクしたので、スペアタイヤに交換しなければならないとします。業者を呼んで1万円かかるとしたら、4時間以内で交換できるなら、自分でやった方がよい、ということになります。(普通は30分もかかりません)
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