モデルルーム見学/モデルルーム見学のコツ【模型編】

一度の見学ですべてが分かる2.モデルルームチェック法(2ページ目)

現地に行ったら見るべきものは、街の様子、モデルルーム、販売担当者の3点です。一度の見学ですべてが分かるシリーズ第2回目は、モデルルームのチェック方法です。コーディネートされた部屋に目がいき、モデルルームに置いてある模型は素通りしてしまいがちですが、実は模型で多くの情報を得ることができるのです。

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

現実の暮らしに必要なモノ、そうでないモノを見極める

マンション評価ナビで評価を担当している一級建築士は、次のように言っています。

「最近キッチンのレンジフードは上面が平らになっている機種が多く使われています。きれいなデザインです。しかし、平らな上面は油汚れが溜まる場所。踏み台に乗らないと掃除が出来ない所なので、清潔に保つのが大変です。キッチン収納の扉も表面がザラザラしているエンボス加工されたものもあります。見た目は感じ良いのですが、サッと一拭きでは汚れがとりづらい場合もあります。掃除のしやすさの視点から見るのも一つの手かと思います。
 
収納は実際の持ち物、特に大型の物の置き場所を要チェックです。スーツケース、季節外の布団等の置き場所です。掃除機や古新聞の収納場所も当然考える必要があります。

天井の出張りが何なのかも聞いてみてください。梁の出張りでしたら当然移動することは出来ません。排気ダクトであれば多少の移動は可能です。将来、間取り変更を伴うリフォームの時に影響します。
 
設備ではディスポーザーは後付け出来ませんが、その他の設備は将来お金さえ出せば設置できるものがほとんどです。最新の設備とか、一見便利そうな設備付きだから、といった理由だけでマンションを選ぶのは避けたほうがいいでしょう。」

時間を有意義に使って、モデルルーム見学を

さらに、私が不要だと思う点についても付け加えておきます。販売センターで必要なことをチェックするのにかかる時間は、だいたい2時間前後。忙しいシングルにとって、休日は貴重な自由時間です。大規模タワーマンションのパビリオンなどに行くと、最初に見せられるイメージ刷り込みビデオは、時間がもったいないので、見ないほうが良いと思います。欧米系のモデルが夜景を見ながらワイングラスを傾けていたり、「天空に広がる上質な暮らし」といった背中がくすぐったくなるようなナレーションが流れたりするのですが、冷静に比較検討するための情報はあまり盛り込まれてはいません。案内されても時間がないからと言えば、無理強いされることはありません。


次のページでは、モデルルームにある模型の見方をお教えします。実は、この模型から、多くの情報を得ることができるのです。
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