子育て支援制度/産休・育休

育児・介護休業法改正案って何?(3ページ目)

育児休業について取り決めた法律「育児・介護休業法」の改正案が、今国会で成立する見通しです。いったい、何がどう変わるの? 改正の内容について検証してみました。

猪熊 弘子

執筆者:猪熊 弘子

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改正案を細かく見ていくと、まあ、改正前の現状よりは「マシ」という程度の印象。この改正案ですべての会社員が、子育てと仕事をスムーズに両立できるとは到底思えません。

さらに言えば、ちっとも「改正」になっていない部分も。

「育児休業の取得を理由に不当解雇される「育休切り」防止策として民主党などが修正を求めていた育休中や職場復帰後の待遇を記した書面明示の企業への義務化は見送った。ただ、省令を改正し、育休取得の際に従業員が提出する期間を明記した申し出書に関し、企業は従業員側の求めに応じて、コピーや同様の書類を渡す規定を新設することで合意した」(47News 2009/06/12 02:02【共同通信】より)

子育て中の労働者の保護という観点からは、まだまだ「ヌルイ」という印象です。

そして、そもそもパート、アルバイト、派遣・契約社員など非正規社員として働いている人にとっては、ほとんど役立たない改正です。現在、働く女性の半数以上がこういった非正規の働き方をしています。女性の労働環境はますます悪くなっているという現実の中で、今回の育児・介護休業法の改正がどれほどの成果をあげるのかは疑問です。働き方に関係なく、誰もが子育てに関われる時代になってほしいと思っています。
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