児童虐待 早期発見のために
児童虐待の対処策は早期発見がカギということで、各都道府県や市などのホームページでは、児童虐待に関するさまざまな情報と共に、早期発見のために、気を配るポイントを紹介しています。
ただしこれは、あてはまる項目の多少によって虐待かどうかを判定するものではありません。それぞれの項目の中には、虐待によるものではなく、障害やその他の要因によるものもありますので、その点を考慮する必要があります。
虐待を疑わせる子どもの状況
・いくつもの傷やけが、やけどのあとがある。
・傷や家族のことに関して不自然な回答が多い。
・体重や身長の伸びが悪いなど、発育不良が見られる。
・いつも同じ服を着て汚れている。または季節にそぐわない服を着ている。
・長期間入浴していない状況がうかがえる。
・抱こうとすると逃げたり、身を硬くする。
・表情が乏しく、受け答えが少ない。
・大人の顔色をうかがったり、接触を避けようとする。
・保護者の前では硬くなり、極端に恐れている。
・子どもと保護者の視線がほとんど合わない。
・食べ物への執着が強く、与えるとがつがつ食べる。
・近所で悪質ないたずらや、万引きを重ねている。
・虫や小動物をいじめたりする。
・落ちつきがなく、過度に乱暴だったり、弱い者に対して暴力をふるったりする。
・理由のはっきりしない欠席・遅刻・早退が多い。
・下校時刻が過ぎても家に帰りたがらない。
・不自然な時間に徘徊している。
虐待を疑わせる保護者の状況
・病気、ケガの受診までの時間が長い。または、子どもがけがをしたり、病気になっても医者に見せようとしない。ケガ等の説明が不自然である
・健診を受けさせない
・人前でもかなり厳しく叱ったり、ののしったりする。
・子どもを抱いたり、話しかけたりしない。
・子どもが泣いていても、何かを要求していても関心を示さない
・保育所、幼稚園、学校などを無断で休ませる
・提出物を持たせなかったり、子どもの持ち物に配慮がない。
・保育所などのお迎えの時間が遅い
・話し合いや面談を拒む
・近所づきあいがほとんどない。
・子どもだけの夜間の留守番が多かったり、連絡がとりにくい
・養育者自身の表情が硬い
・親の服装と、子どもの服装がちぐはぐである
子どもの虐待が疑われたり発見したときは、児童相談所や福祉事務所などに連絡しなければなりません。たとえ、その情報が間違いであっても、責任を問われることはありません。連絡した人の秘密も守られます。
とは言っても、近所の子どもを見て、「虐待かもしれない」と判断するのは、非常に難しいことであり、また、仮に、通告し、虐待されていたことが真実であったとしても、親の力でねじ伏せられる危険もあると思います。
しかしながら、虐待をしている親自身が悩み、やめたいと望んでいる場合も多いと言われていますので、虐待をする親と子どもには周囲のあたたかい支えと適切な援助が必要だということを改めて心に刻んでいきたいと思います。
【関連サイト】
厚生労働省 児童虐待防止対策
社会福祉法人 子どもの虐待防止センター