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知っているようで知らない児童虐待の現実(2ページ目)

児童虐待防止法が改正による通告義務の拡大を知らない教師が3割以上もいました。早期発見が虐待防止の大きなカギです。私たちも虐待についてもっと知らなければなりません。

上野 緑子

執筆者:上野 緑子

幼児教育ガイド

児童虐待の現状
■ 児童虐待相談処理件数・・H16年度は、児童虐待防止法施行前の3倍の増加


平成16年度に全国の児童相談所で処理した児童虐待相談件数は33,408件で、統計を取り始めた平成2年度を1とした場合の約30倍、児童虐待防止法施行前の平成11年度に比べ約3倍に増加しています。また前年度に比べても約25%の増加になっています。


■ 虐待の経路別相談件数

児童相談所に寄せられる虐待相談の経路は、家族、学校、近隣知人から相談が多く、全体の約46%を占めており、近隣知人からの相談については前年度から約41%増加しており、全体の伸び率(約25%)を大きく上回っています。


■ 虐待の内容別件数




内容相談別に見ると、身体的虐待が14,881件(44.6%)で最も多く、次いでネグレクト(保護の怠慢ないし拒否)が12,263件(36.7%)となっています。また、前年度との比較で見ると、心理的虐待が48%増加しており、突出した傾向を示しています。


■ 主たる虐待者
 


主たる虐待者は、実母が20,864件(62.4%)と最も多く、次いで実父の6,969件(20.9%)となっています。


■ 虐待相談の年齢構成



虐待相談の年齢構成別に見ると、小学生が12,483件(37.4%)、3歳~学齢前が8,776件(26.3%)となっています。


児童虐待が引き起こすもの


○ 知的発達の阻害
○ 身体発達の阻害
○ 情緒面の問題
○ 世代間連鎖
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