「子どもと造形について聞かせてください。」
小石のイチゴに小枝のろうそく『お砂のケーキ』 |
内本先生
「子どもと一緒に物を作るということは、りっぱな物を作ることが目的ではありません。子どものペースに合わせてゆったりとした時間を過ごすことが目的なのです。
庭やベランダで綿を育て、山や公園で小枝を拾い、思い出の詰まった物で物作りをすることが理想です。
集めるという行為は「物を作る」ということの第一歩なのです。公園にころがっているたくさんの物の中から、選び、拾ってきた物には、何か大人にはわからない、その子だけの楽しい秘密があるのでしょう。ですからその気持ちを大切にして欲しいと思います。
そして、このようにして集めた宝物で作った物を家の中に飾ったり、お友達に贈ったりすることで、家族のつながりを深めたり、人に思いを伝える大切さを学んだりするでしょう。
親が忙しくて一緒に時間を過ごすのは、難しいことだと思われるかもしれませんが、子どもの成長に近道はありません。なんとか工夫をして時間を作り出していただきたいと思います。ゆっくりと充実した日々はその子が大人になったときに、きっと大切な心の糧になるでしょう。」
お天気の良い日に親子で公園を散歩して、目にとまったものを拾い集めておいた、そんな宝物で、物作りをするのって、とても楽しそうですね。また、自然の産物に対して興味を持つ、いいきっかけになるのではないでしょうか。
最近は、外で遊ぶ子ども達は少なく、自然をからだで感じられない子ども達が多くなってきています。ぜひ、親子で積極的に外遊びを体験していただければと思います。
そして、子ども達がのびのびと物作りができるように、大人たちは暖かく見守っていただければと思います。
【関連サイト】
「茨城県教育研修センター」
教育情報>教材・教具・素材コーナー>家庭>「綿って何?」