受験生確保に向け、有名私立大学と提携
上位層が受験する東大寺学園中の人気は不動で、県外からの受験者も多い
奈良県の私立中学入試日は、2005年度以前と2006年度以降で大きく変化しました。2005年度までは兵庫県、大阪府、京都府の統一入試日より前に実施されていたので、関西圏の受験生は奈良の私立中学を受験し、その後に統一入試を受験していました。
しかし、2006年度からは兵庫県、大阪府、京都府の統一入試に奈良県も組み入れられたことにより、奈良県の私立中学は大きく受験者数を減少することになりました。そこで、奈良県の私立中学は受験生確保に向け魅力ある学校づくりに取組んでいます。
関西大学のパイロット校である奈良育英中学や立命館コースを設置している育英西中学など有名私立大学との提携をしています。有名私立大学との提携は保護者・受験生にとっては魅力的ですが、系列大学への進学状況は一様ではありません。ほとんどの生徒が無条件で系列大学へ進学できる学校もあれば、そうでない学校も。
有名私立大学の附属校・提携校の受験を考える際に、系列大学への進学条件などを把握しておかなければなりません。
2010年度、奈良県の中学受験動向
関西圏全体では低迷した2010年度の中学受験でしたが、奈良県の私立中学入試は全体的に堅調でした。
東大寺学園中学は受験者数が14人増の718人、育英西中学は立命館コース牽引したことで受験者数を伸ばし、帝塚山中学も男子の受験者数が伸びました。西大和学園中学は、3教科受験で約120名減少したものの、6倍を超える厳しい倍率となりました。