住宅設計・間取り/住宅設計・間取りのポイント

夏を快適に過ごせる住宅の工夫 外構編

「夏に過ごしやすい住宅」をテーマに、前回は建物について書いてみました。今回は建物の外、いわゆる「外構」についてどんな技術や工夫があるのか、考えてみましょう。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

建物回りのこと、例えば庭の植栽やエクステリアのことを総称する専門用語に「外構」という言葉あります。今回はこの外構にスポットを当てて、夏に過ごしやすい住宅について考えてみたいと思います。住宅の快適性は、外とのつながりを抜きにして考えることはできません。逆に言うと、自然環境をうまく取り入れるためには、外構に工夫が必要になるというわけです。

どのような木を配置するかで快適性が変わる!

まず、最もわかりやすい事例から。建物の回りを高いブロック塀で囲うとしましょう。そうすると2階はともかく、1階には自然の気持ちのよい風が入らなくなってしまいます。ですから、ブロック塀ではなく生垣にしたり、風を通すことができる柵などのエクステリア素材を使うことをまずは考えるべきなのです。

もう一つ。都市部の場合は住宅が建てこんでおり、地面はアスファルトやコンクリートで覆われています。これがヒートアイランド現象を引き起こす要因になっていますから、何らかの対策が必要となります。では、どうするか。建物の回りを植栽で囲うことが有効になります。
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リビングの開口部前に落葉樹を配置した事例。その背後には簾も用いられより効果を高めている(写真は旭化成ホームズのコンセプトハウス)

例えば、リビングの前のスペースに落葉樹を配置すると良いでしょう。落葉樹は夏のような太陽が高い時期には、葉を広げ直射日光が直接室内に入ってくるのを防いでくれます。逆に、冬の太陽が低い時期には葉を落とし、日光を室内に取り込めます。

樹木の葉を通して入ってくる風は、気化効果により外気より涼しくなるのです。庭に、どのような植栽を配置するのか、どのような種類の木々を植えるのかによっても、住宅の快適性が大きく変わるというわけです。

外構の設計提案もハウスメーカー選びのポイント

外構にまで配慮が行き届いた分譲住宅地の事例。緑が多く、宅地単体の美観のみならず街全体の雰囲気もいい

外構にまで配慮が行き届いた分譲住宅地の事例。緑が多く、宅地単体の美観のみならず街全体の雰囲気もいい

そして、優良なハウスメーカーの場合、設計提案の中にはこのような細かい配慮まで行われるのが通常です。ちなみに、このような建物だけでなく外構まで作り込むハウスメーカーの住まいづくりは、購入総額が高くなる理由の一つとなります。

ただ、こうした手法は完成した住宅の快適性や美観、資産価値に大きな影響を与えます。ですから、ハウスメーカー選びの大切なポイントの一つとなります。特に分譲住宅の購入をお考えの方は、そうした視点を持っておくといいでしょう。宅地単体はもちろん、街づくり全体の姿勢も緑の多寡、外構のあり方に注目することでわかるものです。

まずは基本的な事例を紹介しました。次のページでは、都市型住宅を事例に、もう少し特徴的な取り組みや工夫を紹介したいと思います。
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