大学は、その後の人生で大きな糧となるものを与えてくれる。例えば友人や趣味。豊かな人生を送るためにも、多角的な観点で選んでみよう |
誰でも有名大学に入学できるのであれば入学したいもの。だからといって全員が東大を志望するわけにはいかない。入学したい大学をどのような条件で決めればいいのだろうか?
単純な学力や偏差値だけで大学を決めると、入学してから時間を置かず辞めた学生も事実多い。そうならないためにも、自分にとってもベストの大学を選んでほしい。ここでは、その選び方のポイントを紹介していこう。
1、時間的環境
通学は1時間30分までに
受験生が考えるポイントの一つは、通いやすさ。自宅から通う場合、1時間から2時間が限度となっている。通学時間が2時間以上の大学に通った学生の話を聞くと、悲惨な状況が理解できる。
朝9時からの授業に間に合うためには朝少なくとも、7時に電車・バスなどに乗らなければならない。するとどう考えても、6時30分には起きることになる。挙句の果て、大学に着いてみたら休講だったという笑えない話もある。
大学は何も授業だけを受ける場所ではない。クラブ活動をしたり、友人との付き合いもある。しかし、翌朝のことを考えれば、どうしてもそういった付き合いが疎遠になってしまうそうだ。これでは何のための大学進学かわからなくなるだろう。楽だと思えるぐらいの距離に大学があると、何かと世界が広がる。やはり、通学時間は1時間30分が限界と考えた方がよさそうだ。
2、人間環境
大学周辺に大衆文化があるか
一時、大学は都市部から郊外へ移転した時期があった。一つには、大学紛争の問題もあったと言われている。出来るだけ市民生活から離れたところで勉学をさせようという意図があったのかもしれない。
大学での中心は授業であることは言うまでもない。一方で授業後の生活も重要である。早稲田大学のように、高田馬場から駅を降りて歩くと、昔からの古書店や学生向けの食堂が点在している。古書店には大学教授が学生の頃、生活に困って売った本がいまだに並んでいたりするなど、大学の密接な周辺環境との接触も自己の成長にとって不可欠である。
店主から昔話を聞いたりすることが、どれほど愛校心を育てるかわからない。大学の歴史を肌で感じられる環境が必要なのだ。猪がたまに出没する山の中で静かな勉学生活も悪くはないが、それでは大学の歴史を肌で感じることはできないだろう。大学の周りにある大衆文化的な環境があれば、より豊かな大学生活になることは間違いない。