幼稚園入園試験では何を見ているのか?

はさみ
幼稚園入試は子どものどこを見ているのだろうか

幼稚園受験対策を考えるために、入園試験がどのような観点から行われているのかを押さえておきましょう。分類の仕方によって変わってきますが、次の4つの観点に分けられます。

■幼稚園入園試験のポイント
分類 入園試験の観点
知能の発達 年齢・月齢相当の知能を備えているか
将来性はあるか
社会性の発達 基本的生活習慣が確立しているか
道徳・倫理観はどうか
友達と仲良くできるか
精神的に安定しているか
身体能力の発達 年齢・月齢相当の身体的発達をしているか
健康であるか
家庭環境 幼稚園の方針を両親が理解しているか
親子関係に問題がないか
モンスターペアレントではないか

ここでは主に精神面の発達にスポットを当てて、「知能の発達」と「社会性の発達」について、どのような準備をしたらいいかを考えます。
 

知能の発達

幼稚園入試は入園前年の秋に行われます。3年保育を希望すると、場合によっては3歳になる前の受験ということになります。この段階での知能を見るわけですから、小学校受験のように難しいペーパーで練習する必要はありません。

あくまで年齢・月齢に相当する知的発達をしているかということです。ただし年齢相応と言っても幅があり、受験生が多い幼稚園では知能の発達が早いお子さんも多く受験することになるので、その集団での平均を目指したいところです。

では、幼稚園受験させる幼児に毎日知的訓練を施すやり方がいいのでしょうか? 実はそうではありません。幼児期に遊びが重要だということは多くの幼児教育の先駆者が言っています。発達心理学の研究者も同じことを語っています。

したがって幼稚園受験準備は、日常生活の遊びの中に取り込む工夫が必要です。基本の要素は次の3種類です。
 

■幼児期に身につけたい知能の基本
分類 内容
言語・概念 語彙、話の理解、要求を伝える力、お話作り
図形・数量・記号 物の形、物の数、水などの量、色彩、音
精神的に安定しているか
記憶・思考 話・絵・数・図形などの記憶、順序、系列、分類、関係、比較、体系、転換、見通し、集中、拡散、評価

知能というのは、アメリカの心理学者ギルフォードが提唱した知能構造によれば知能の「領域」「所産」「働き」からなる数多くの知能因子が組み合わされて成り立っています。これをバランス良く発達させるには、多様な体験が必要です。全く経験していない因子を子どもが使うことはできません。

遊びやゲームを通して知能を伸ばす

遊びやゲームを通して知能を伸ばす

言語・概念の力は言葉掛けに始まり、絵本の読み聞かせ、日常会話で正しい言葉づかいを心がけましょう。カルタ遊びも楽しく学べます。なぞなぞや、しりとりもいいですね。

図形・数量・記号は身の回りにある物の形や数を数えることや、ピクチャーパズル、トランプ、積み木、おはじき、ブロック、塗り絵、お絵かきなどの遊びが有用です。

記憶ではカードを使った神経衰弱遊び、電話番号の記憶、数の逆唱や逆さま言葉遊びが有用です。

思考は五目並べ、オセロ、将棋などの思考が必要な遊びや、道具を使った物づくりが有効です。特に試行錯誤しながら物を作る経験は壁に当たった時に突破する力が身に付きます。アウトドアでのスポーツや遊びも同じです。思い通りになるとは限らない対象を上手くコントロールし、結果を導き出すプロセスが思考力を育てます。

フィンランドの多くの幼稚園で雪が降るような屋外で毎日のように保育が行われている例があります。火を起こす作業も幼稚園児が先生の指導の下で当番で行います。給食作りも自分たちで行います。OECD学力到達度調査世界一の秘密は、こういった一種のサバイバル教育にあるのではないでしょうか。