パッケージツアーを選ぶときの注意点(1)出発地
団体カウンターで集合のあと航空会社のカウンターで各自搭乗手続きをする |
例えば、札幌に住むひとが成田発着の国際線を利用する場合、日本における国内線の利用(札幌-成田ないしは羽田)は割引適用になるのが一般的です。しかし、すべての便において割り引かれるわけではありません。特定便に限られるのが通例ですから、申し込みのときによく確認をすることです。
また、近ごろでは地方空港からチャーター便で海外へ行くケースも増えています。チャーター便は定期便と違い、臨時発着になります。地元の空港を利用できる安心感と便利さに加え、価格も安く設定されているのが特徴です。チャーター便利用のパッケージツアーは、年間を通して催行される主力ブランドのパッケージ商品とは違い、季節性が高いという特色があります。ゴールデンウィークや夏盆、年末年始など利用者が急増する時期や、逆にショルダー期、閑散期などに企画モノとして設定されます。旅行会社の店頭にあるパンフレットやポスター、新聞広告や旅行会社のサイトをチェックして、募集の有無を知ることになります。
羽田空港の国際化にともない、羽田発着の海外旅行パッケージツアーが続々、登場しています。埋立地・羽田は離発着に時間の制限がなく、都心に近く至便であることから、パッケージ商品も出足が好調。しかし成田発着より、料金は若干高めの設定です。日本の空は規制緩和の波に乗り、格安航空会社LCC(ローコストキャリア)が参入するなど、変化も勢いを増しています。特に成田は今後、LCCの発着枠を広げることが予定されています。首都近郊にお住まいであれば、料金と時間、便利さやサービスをよく比較して、賢い買い物・選び方をしたいものです。
パッケージツアーを選ぶときの注意点(2)最少催行人員
キャンペーン商品にもかならず最少催行人員がある |
パッケージツアーを選ぶときの注意点(3)キャンセル料
たとえ早めに申し込んでも、最少催行人員に達しないなどの理由で、催行されないケースがパッケージツアーには珍しくありません。しかし人気のコースや繁忙期に発着するツアーは、発売からすぐに申し込まないと、予約がとれないことも多々あります。そこでチェックしたいのがキャンセル料の発生日です。ツアー申込時に渡される旅行条件書に明記されていますので、かならず一読すること。旅行条件書とは、旅行業法ならびに旅行業約款にもとづき作成されたもので、契約時に参加者へ交付することが旅行会社に義務付けられています。この条件書でいう募集型企画旅行はパッケージツアーをさし、取消料はキャンセル料と同意義です。商品によっては一部、キャンセル料の規定に違いがありますから注意します。
一般に、出発日の41日前までにキャンセルをすれば、取消料はかかりません(一部、旅行会社やコース、出発特定日により違いがあるので注意)。ですから、特に混み合う時期のツアーは、とりあえず申し込みをしてしまうのが賢明です。ただし、申込金にもとりきめがありますので注意しましょう。基本的には、41日前までにキャンセルをすれば、申込金は返還されます。ですから、あわてて申し込みをしたひとのなかには、キャンセル料がかかる直前に駆け込みで取り消すひとも少なくありません。その結果、出発の40日前ごろをさかいに、ウェイティング(予約待ち)のひとが参加できるようになるなどの動きが出始めます。
旅行条件案内書には、取消料について「旅行開始日の前日から起算してさかのぼって40日目に当たる日以降に取り消しをした場合」などと表記されています。出発日の前日起算で40~31日前は旅行代金の10%。以降、30日目(20%)、前々日(50%)という具合に、段階的にキャンセル料のパーセンテージが上がるしくみです。ただし、チャーター便利用の場合は、これよりも若干高めに料率(パーセンテージのこと)が設定されています。また、ツアー商品によっては、料率でなく固定の料金(例えば、「旅行代金が10万円以上15万円未満-の場合20,000円」というように)キャンセル料を定めるケースもあります。
基本的には、旅行開始の前々日から取消料は50%になるのが通例です。また、当日キャンセルであっても旅行開始前であれば50%ですみますが、出発後の連絡ないしは無連絡で参加しなかった場合は100%の取消料がかかりますのでご注意を。