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やってはいけない投資手法(後編)

前回に引き続き、初心者が株式投資を行うとき陥ってしまいがちな失敗例を紹介します。新しい投資を行うときはその特徴を必ず把握しましょう。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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さて、前回に引き続きは初心者が陥りやすい投資での失敗例を紹介します。

失敗例6:巷に流れているニュース、噂などを聞いて買う

新聞記事に注意!!
新聞、雑誌は既に色々な人がチェックしています
新聞、TV、雑誌などのメディアで紹介される銘柄に関しては十分に注意しましょう!

例えば、村上ファンドが○○企業を買収した、新しいビジネスを展開!などのニュースが報道されたとします。普通の人であれば、すぐにでも買おう!!と飛びついてしまう買い情報かもしれませんが、よく考えてみてください。
こういった情報はTVで放映される頃にはもう遅いのです、いわば周知の事実です。
ですから、貴方が株を買うころには、株価はストップ高に達しており、逆に下落してしまうことが多いです。
更に利益の増加が期待されるケースを考慮しても既に株価が割高な水準に達しているならばその株式は手出しをしないほうが無難でしょう。

失敗例7:損益計算のミス

例えば90%以上の勝率で勝てる!という手法をあなたが編み出したとします。そして実際にその勝率90%を一ヶ月で達成したとします。
しかしその次、今までの儲けを全部投入したとき、10%の確率で起こる負けが来てしまうかもしれません。そうするとそれまで稼いだ利益はあっという間に無くなってしまいます。
例え、それまで勝利した回数が多くても、たった一度負けた時の金額が多くては意味がありません、お金は減ってしまう一方です。

株式投資では勝率より「いくら損していくら儲けたか?」というリターン額が重要となってきます。
勝ち負け数ではなく、金額ベースで資産管理をきちっと行いましょう。

失敗例8:信用取引の使用法

気付けば信用でとんでもない損失が....
気付けば信用による損失が大きく膨らむ可能性もあります
信用取引とはなにかというと、元手の資金100万円を担保に、最大約300万円分くらいまでの株式取引ができるという、いわば借金(借資産)を利用した取引方法です。
当然ながら、今まで100万円しか買えなかった株が、その3倍買うことが出来るので単純に利益も3倍になることが期待できますし、色々な銘柄に手をつけることが出来、投資の幅が広がります。

さて、ここまでは魅力的な話ですが、メリットばかりではなくデメリットも考えてみましょう。
逆に値下がりしてしまったら損失も3倍になります。仮に信用取引で計300万円投資してその1/3の損失が発生した場合、資金は100万しかありませんから、あっという間に0です。

「気付いたら信用取引で資産の90%の損失を出した」、「自分の資産額以上の損失で借金を負う羽目になった」など信用取引の怖さを知らずにこのように大損した初心者投資家も増えています。
まず新しい方法を始めるときは、そのリスク側を理解し、十分納得した上で取引するようにしましょう。


失敗例9:取引ルールのない売買

上がる理由のないものを持ち続けても損は膨らむだけです
たとえば、あなたが100円の株を10,000株買ったとします。
100円の株は110円、120円、130円と上昇していきます。しかし、ある日突然130円まで到達していた株が急落してしまいました。115円です。
さて、あなたはそこでどのような行動をとりますか??
また株価は上がる!そう思い、売らないでいたとします。
時は流れ、株価は100円、90円、80円、どんどん株価が下がっていってしまいます。 こういうことが当たり前に起こってしまうのが株式投資なのです。

確かに利益を得るなら、もっと高い値段で売って利益を上げたいと思うのが当然のことでしょう。 ですが、一番高いところで売り抜ける、安いところで買うのは非常に難しいことです。
相場の格言に「頭と尻尾はくれてやれ」という欲の張りすぎを戒める言葉があります。「まあまあ満足」という水準で利益を確定するよう心がけましょう。

売買のタイミングは、まず取引前にルール決めておくことが大事です。
スイングトレードなら、購入した時の値段から10%上昇または下落で売る、ファンダメンタルズ投資なら、次の決算で減益となり、予想PERが25を超えてしまうようなら売る、など、手法によってルール設定は様々です。
ルール作りがよく分からないという方は、ベテラン投資家や成功した投資家の売買ルールの根拠などを尋ねたり、調べたりすると良いでしょう。
自分の作ったルールに従うことができれば、株式投資の世界で退場せずに、生き残ることができると考えます。

大事なことは自分の頭で考え、自らの信じた道を行くことです。また、間違っていると感じたらすぐに修正する柔軟性も必要です。何よりも「投資は自己責任」であることを常に頭にとどめておきましょう。

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