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企業の目に見える資産に注目してみよう No1(2ページ目)

企業には、二つの資産があります。一つは、目に見える資産そしてもう一つは、目に見えない資産。今回は、目に見える資産について、お話していきます。

西村 剛

西村 剛

株式 ガイド

国内運用会社にて中小型株式ファンドマネージャー兼アナリストを経て独立。個人投資家に分かりやすく株式投資を伝授すべく、講演や執筆を行う。最近では統計データを重視したシステムトレードにも注力。

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時価と簿価の違い

50年前と現在
企業が取得した土地や、有価証券などの資産は会計上「購入時の価格」で帳簿に記載されます。

「購入時の価格」でピンと感じると思いますが、すごい昔に土地を購入したり、大企業に成長する前の会社の株を20年前に買って持ってたりすると現在の値段と変わってきますよね。

例えば、50年前に買った、都心の土地がその当時の値段で会計上の帳簿に載っていると今の価値に直すと、ものすごい含み資産があります。

反対にバブル期に高額な値段で土地を購入したりした場合は、現在の価格より高く買った事になってしまいますので「含み益」の反対、「含み損」になると言う訳です。

通常、企業がそういった損失を持った固定資産を会計上、処理する際に特別損失を計上しますが、これがたまにニュースで聞く「減損処理」を行なうという表現で表されますがこの事から、目に見える価値で割安を表しているPBRについては、実際の価値と帳簿上の価値に違いが出てくる可能性があるという事です。

で、話を元に戻しますと、ココで言う含み益や資産に注目し、企業が保有する資産のわりに株価が安く、どちらかと言うとあんまり人気のない企業に投資したのが前述で述べた、スティール・パートナーズという訳だったんです。

ちなみに、以前だったら村上ファンドやホリエモンも同じ投資方法をしていましたし、この投資法自体は、ポピュラーな投資方法です。


では次回は、実際に含み益を持っている企業をどうやって探すのか、また、どのくらいの含み益を持っているかを調べる方法について解説したいと思います。


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